毎日暑い日が続いて居ますネ。
信州に在住している私ですが、先日ご紹介した通り諏訪湖畔は「菱」に覆われ
お世辞にも涼感がありません・・・
現在は車を運転しなくなって行かれませんが、数年前に写した写真で
Photo Filtreを利用して涼感を演出してみました。
邪道だと思われた方には申し訳ありませんが・・・
奥蓼科・湯みち街道沿いにひっそりと御射鹿池が在ります。
このあたり一帯は諏訪大社・上社の神に捧げる牡鹿を射る神事が
執り行なわれた地である事から御射鹿と命名されているそうです。
この地に在る御射鹿池は単なる灌漑用水の溜池であった訳ですが
東山魁夷の「緑響く」の白い馬が池畔をゆっくり歩む絵の
モチーフとなり、神秘の池として全国的に有名になりました。
普段、水面は鏡の様に静かで波打つことはありません。
「緑響く」は現在信濃美術館内の東山館に展示されています。
以下の文章は東山魁夷所蔵作品集の中からの抜粋です。
☆ ☆ ☆
一頭の白い馬が緑の樹々に覆われた山裾の池畔に現れ、
画面を右から左へと歩いて消え去った.
そんな空想が私の心の中に浮かびました.
私はその時、なんとなくモーツアルトのピアノ協奏曲の第二楽章の旋律が
響いているのを感じました.
穏やかで、控え目がちな主題がまず、ピアノの独奏で奏でられ、
深い底から立ち昇る嘆きとも祈りとも感じられるオーケストラの調べが
慰めるかのようにそれに答えます
白い馬はピアノの旋律で、木々の繁る背景はオーケストラです
『東山魁夷館所蔵作品集』1991年より抜粋
☆ ☆ ☆
「緑響く」は詩的で高い精神性と豊かな感性を基盤に描かれている事を実感させられますネ。
演奏者は河村文雄さん・オーケストラは夢十番です。
画面中央の▶印をクリックして演奏と共に絵画をお楽しみ下さい。
車道のすぐ横、だったことにびっくりしました。
東山魁夷さんが描かれた頃は
きっと静かな佇まいだったと思います。
その時のレポです↓
https://noba3-11.at.webry.info/201707/article_14.html
信州には多くのため池がありますね。
温水ため池で、冷たい水を少し温めると知りました。
今はそれらが観光遺産になっているのですね。
横谷峡に良くお出かけでいらしたのでご存知とは思いましたが・・・
主人が元気な頃は秋にキノコ狩りに行った場所で、当時は本当に閑静で人のいない場所でした。
魁夷さんが描かれた緑響くが素晴らしいので、この絵をご覧になった方は、一度はこの池に行ってみたくなるのだと思います。今は連日観光バスがパワースポットとして観光客を案内してきて昔の面影はありません・・・
私が初めて連れて行ってもらった時は道路が舗装されていませんでしたヨ(笑)
昔々の物語です!