6月の第1週も淡々と過ぎて行きました。3日間を広島で過ごし、あとの4日を大阪で過ごす生活パターンも、最近やっと身についてきました。でも、宙に浮いている感がしなくもなく、彷徨の旅はまだ当分の間続きそうです。

広島では、二か所の宿舎を利用しています。そのうちのひとつは田園都市にあって、7階でも夜になると、田植えの終わった田圃から、蛙の鳴き声が地鳴りのように聞こえてきます。数日前からは不如帰(ほととぎす)さんも仲間入りでした。そんな次第で、時に、動物たちの大合唱を聴きながら古き良き時代を思い、日本の原風景を肌で感じながら日本の行く末を思う、なにやら柳田國男の世界に足を踏み入れたような錯覚に襲われます。
不如帰を広辞苑で調べてみたら、「山地の樹林にすみ、自らは巣を作らず、ウグイスなどの巣に産卵し、抱卵・育雛を委ねる。鳴き声は極めて顕著で”てっぺんかけたか””ほっちょんかけたか”などと聞こえ、昼夜ともに鳴く。夏鳥」とありました。他人の家で子供を産んで子育てまでも委ねてしまう図々しさに呆れてしまいますが、鳴き声は、実際のところ、もう少し哀調を帯びた感じがしないでもありません。
ところで、きのうの土曜日は、久しぶりに家内と京都に出かけました。知人が関与する演劇公演にお誘いを受けたからです。場所は西陣。その昔、大学の友人が下宿していた近所で、西陣織の作業場の跡地を利用した空間が舞台です。来週、家内が機織りの手解きを受けるのも、この界隈なのだそうでした。

あまり綿密な計画を立てずに家を飛び出したので、当初、出町柳から市バスに乗って行くつもりでしたが、開演までずいぶん時間があることが判り、急遽、京阪三条駅で下車。京都の街をぶらぶら散策しながら徒歩で向かうことにいたしました。というよりも結果的にそうなったということです。三条通りを直進して河原町通りに出て、そのあと寺町通りを北上しました。いろいろなお店をひやかしながら、鳩居堂さんではついつい孫たちにと万華鏡を2個買い求めました。.....市役所の横を通り過ぎて、横道をあっちにいったりこっちに行ったり。京都御所を過ぎ、同志社大学が見えてくる頃には、足もガタガタ。喫茶店で小休止したあと、目的地の西陣ファクトリーに到着したのは、開演の20分前でした。何度となく京都に足を運んでいますが、こんなに歩いたのは初めてです。最近、新幹線に乗ることが多い分、思うがままに京都の街を自分の足で散策できたのは幸いでした。
演劇の方は、30ほどの客席が老若男女で満席でした。前の2列が畳座敷、その後の3列が椅子席で、私たちは椅子席に腰をおろしました。3人の役者さんの熱演に90分があっという間に過ぎて行きました。時には、全く違う空間に身を置くことの楽しさを満喫いたしました。

帰途はさすがにバスに乗りましたが、河原町三条まで30分ほどかかりました。それだけの距離を行きは歩いたということです。これで家内の骨折も完治を証明したようなものです。昨夜は先斗町界隈で夕食を楽しんで帰りました。
さあて、きょうは午後、お仕事で豊中市にでかけます。さ来週の土日には、富山に1泊2日の出張もあります。最近、連休がとれなくなっていますので、その分、人並み以上に時間の使い方にメリハリをつけて、日々を楽しんでおります。
【写真説明】
上段:広島の宿舎の窓から遠くに広がる田園風景を眺める。
中段:京都先斗町の中ほどにある小さな公園で、まるまる太っている猫を見つけました。
下段:この季節、鴨川沿いでは納涼床で大賑わいです。四条大橋から先斗町界隈を望む。

広島では、二か所の宿舎を利用しています。そのうちのひとつは田園都市にあって、7階でも夜になると、田植えの終わった田圃から、蛙の鳴き声が地鳴りのように聞こえてきます。数日前からは不如帰(ほととぎす)さんも仲間入りでした。そんな次第で、時に、動物たちの大合唱を聴きながら古き良き時代を思い、日本の原風景を肌で感じながら日本の行く末を思う、なにやら柳田國男の世界に足を踏み入れたような錯覚に襲われます。
不如帰を広辞苑で調べてみたら、「山地の樹林にすみ、自らは巣を作らず、ウグイスなどの巣に産卵し、抱卵・育雛を委ねる。鳴き声は極めて顕著で”てっぺんかけたか””ほっちょんかけたか”などと聞こえ、昼夜ともに鳴く。夏鳥」とありました。他人の家で子供を産んで子育てまでも委ねてしまう図々しさに呆れてしまいますが、鳴き声は、実際のところ、もう少し哀調を帯びた感じがしないでもありません。
ところで、きのうの土曜日は、久しぶりに家内と京都に出かけました。知人が関与する演劇公演にお誘いを受けたからです。場所は西陣。その昔、大学の友人が下宿していた近所で、西陣織の作業場の跡地を利用した空間が舞台です。来週、家内が機織りの手解きを受けるのも、この界隈なのだそうでした。

あまり綿密な計画を立てずに家を飛び出したので、当初、出町柳から市バスに乗って行くつもりでしたが、開演までずいぶん時間があることが判り、急遽、京阪三条駅で下車。京都の街をぶらぶら散策しながら徒歩で向かうことにいたしました。というよりも結果的にそうなったということです。三条通りを直進して河原町通りに出て、そのあと寺町通りを北上しました。いろいろなお店をひやかしながら、鳩居堂さんではついつい孫たちにと万華鏡を2個買い求めました。.....市役所の横を通り過ぎて、横道をあっちにいったりこっちに行ったり。京都御所を過ぎ、同志社大学が見えてくる頃には、足もガタガタ。喫茶店で小休止したあと、目的地の西陣ファクトリーに到着したのは、開演の20分前でした。何度となく京都に足を運んでいますが、こんなに歩いたのは初めてです。最近、新幹線に乗ることが多い分、思うがままに京都の街を自分の足で散策できたのは幸いでした。
演劇の方は、30ほどの客席が老若男女で満席でした。前の2列が畳座敷、その後の3列が椅子席で、私たちは椅子席に腰をおろしました。3人の役者さんの熱演に90分があっという間に過ぎて行きました。時には、全く違う空間に身を置くことの楽しさを満喫いたしました。

帰途はさすがにバスに乗りましたが、河原町三条まで30分ほどかかりました。それだけの距離を行きは歩いたということです。これで家内の骨折も完治を証明したようなものです。昨夜は先斗町界隈で夕食を楽しんで帰りました。
さあて、きょうは午後、お仕事で豊中市にでかけます。さ来週の土日には、富山に1泊2日の出張もあります。最近、連休がとれなくなっていますので、その分、人並み以上に時間の使い方にメリハリをつけて、日々を楽しんでおります。
【写真説明】
上段:広島の宿舎の窓から遠くに広がる田園風景を眺める。
中段:京都先斗町の中ほどにある小さな公園で、まるまる太っている猫を見つけました。
下段:この季節、鴨川沿いでは納涼床で大賑わいです。四条大橋から先斗町界隈を望む。