きょうは高松駅前にあるホテルの16階の部屋でお目覚めでした。その高松には、きのう午後に到着しましたが、昨年の11月以来とはいえ、ひと昔前に比べてずいぶん近くに感じます。新大阪駅から新幹線で岡山へ、岡山からは急行マリンライナーに乗って、瀬戸内海を渡り、坂出を通って高松に入ります。およそ1時間40分の旅です。最近、広島に行ったり来たりしているので、2時間や3時間の移動は全く苦にならなくなってしまいました。
2時間早く到着したので、会議が始まるまでの間、ホテルに籠って仕事をしようかと思いましたが、土日を潰しての出張です。ふらっとタクシーに乗って運転手さんお薦めの栗林公園に向かいました。この公園、1500年代に地元の豪族である佐藤氏が築庭したと言われる名勝です。若葉が目に染みるそんな空間に身をおいて、しばしの休息でした。500年前の頃といえば、遠いヨーロッパはルネサンスの時代と重なります。マキアヴェッリがフィレンツェの街を闊歩し、ボッティチェリが「春」を描いた頃、そんな時代に、ここ高松では盆栽のような庭が築庭されていた。なんとも不思議な人の歩みを思います。でも、ふたつの世界に優劣はありません。それぞれに独自の文化が花開いたということです。池の片隅にひっそりと浮かぶ蓮の花を愛でながら、なにやら現実離れしたことを独り考えておりました。
ところで、その日の朝刊で知りましたが、バリトン歌手のフィッシャー・ディースカウさんが亡くなりました。86歳でした。若い頃からディースカウさんの歌曲を聴き馴染んできた者にとって、また一人大切な人を失ったことになります。ご冥福をお祈りします。広々とした栗林公園を散策しながら、小鳥の鳴き声の向こうからディースカウさんの歌声が聞こえて来そうでした。先週、何を思い立ったのか、ソプラノ歌手のシュワルツコップさんのLPを聴いた。何か不思議な因縁を思います。
出張から帰ると、さっそくLPを探しました。「菩提樹」や「春の夢」など24曲を3部に分けたシューベルトの「冬の旅(全曲)」、そしてマーラー作曲「さすらう若人の歌」を収録した箱入り2枚組のLPです。前者はジェラルド・ムーアのピアノ伴奏、後者はフルトヴェングラー指揮のフィルハーモニアとの協演。赤盤のAngel版です。
きょうは、私の青春の影を引きずる、このLPを聴きながらのブログ更新となりました。
2時間早く到着したので、会議が始まるまでの間、ホテルに籠って仕事をしようかと思いましたが、土日を潰しての出張です。ふらっとタクシーに乗って運転手さんお薦めの栗林公園に向かいました。この公園、1500年代に地元の豪族である佐藤氏が築庭したと言われる名勝です。若葉が目に染みるそんな空間に身をおいて、しばしの休息でした。500年前の頃といえば、遠いヨーロッパはルネサンスの時代と重なります。マキアヴェッリがフィレンツェの街を闊歩し、ボッティチェリが「春」を描いた頃、そんな時代に、ここ高松では盆栽のような庭が築庭されていた。なんとも不思議な人の歩みを思います。でも、ふたつの世界に優劣はありません。それぞれに独自の文化が花開いたということです。池の片隅にひっそりと浮かぶ蓮の花を愛でながら、なにやら現実離れしたことを独り考えておりました。
ところで、その日の朝刊で知りましたが、バリトン歌手のフィッシャー・ディースカウさんが亡くなりました。86歳でした。若い頃からディースカウさんの歌曲を聴き馴染んできた者にとって、また一人大切な人を失ったことになります。ご冥福をお祈りします。広々とした栗林公園を散策しながら、小鳥の鳴き声の向こうからディースカウさんの歌声が聞こえて来そうでした。先週、何を思い立ったのか、ソプラノ歌手のシュワルツコップさんのLPを聴いた。何か不思議な因縁を思います。
出張から帰ると、さっそくLPを探しました。「菩提樹」や「春の夢」など24曲を3部に分けたシューベルトの「冬の旅(全曲)」、そしてマーラー作曲「さすらう若人の歌」を収録した箱入り2枚組のLPです。前者はジェラルド・ムーアのピアノ伴奏、後者はフルトヴェングラー指揮のフィルハーモニアとの協演。赤盤のAngel版です。
きょうは、私の青春の影を引きずる、このLPを聴きながらのブログ更新となりました。