今夏の暑さが嘘のように、ここ数日めっきり寒くなってきました。窓を閉め忘れて寝ようものなら明け方の寒さにびっくりして目が覚めてしまいます。そして、日が進むにつれて晩秋を過ぎ、冬を迎える。日本の四季は私たちの心を楽しませてくれます。(下の写真は京都・四条大橋から北山を望む)
この季節、私の住む街では庭々から漂うキンモクセイの香りに包まれます。夜になれば秋の虫の大合唱。遠い昔の古き良き時代を思い出す、なんとも言えない贅沢な時間を過ごします。
来週の水彩画教室の画材を求めて庭に出ると、塀の片隅にシュウメイギクが咲いています。こんな所に植えた覚えはないのですが、この秋、美しい表情をみせています。秋の花を愛でてほっとひと息です。
そういえば、一週間前に急に長男君が帰ってきました。土曜日は用事があったので、母親と二人でどこかにお出かけでしたが、名古屋に帰る日曜日には、見送りがてら京都の知恩院にお参りをしました。法然上人800年を記念して国宝御影堂が大修理されるにあたり、夫婦で瓦志納をしたためでしょうか、落慶を機会に方丈庭園と友禅苑の無料拝観券が送られてきたので、3人で覗いてきました。
年に何回かお参りしていますが、庭園にまで足を運ぶことはあまりありませんので、じっくりと散策してきました。ちなみに私たち夫婦は、墓は作らず知恩院に納骨してもらうことにしています。長男君には今回もよく言い聞かせています。その日は少し早い目の夕食をとって別れました。でも、大阪と名古屋、3時間もかかりません。
話しは変わりますが、先日こんな雑誌を買って帰りました。季刊誌「kotoba」です。今号の特集は「ベートーヴェン1770~2020」です。今年は生誕250年なのだそうです。若い頃、誰でも通過する偉大な音楽家ですが、私は今も引きずっています。それも、交響曲ほど重苦しくないグレン・グールドのピアノで。
ぱらぱらめくっていくと、一度は演奏を聴きに行った方々、指揮者、ピアニスト、ギタリスト、ヴァイオリニスト、音楽家や作曲家や作家.....。眠りにつくほっとした時間に眺めています。これも至福の時間というのでしょうね。いつの間にぐっすりと眠ってしまいます。
2010年に多様性を考える言論誌として創刊された季刊誌「kotoba」(集英社)は今年10年目を迎えています。一方、2002年に創刊された季刊誌「考える人」(新潮社)は、2017年に60号をもって休刊しましたが、相前後してWEBマガジン「Webでも考える人」https://kangaeruhito.jp/を立ち上げ、現在も一定の愛読者を獲得しています。紙媒体かWebか。ひとつの社会実験のようでもあります。いずれにしても、秋の夜長を楽しむに十分です。
今夜はジャック・ランスロのクラリネットでモーツアルトとブラームスの五重奏を聴きながらのブログ更新でした。今週一週間お疲れ様でした。