きょうは久しぶりに初夏らしいお天気に恵まれ、ボチェッリの歌を聴きながら気持ちの良いお散歩ができました。当分こんなお天気が続くようですが、1週間を振り返ると雨が降ったりやんだりで、その合間に庭木の枝を剪定したり、花壇のお手入れをしたり。晴耕雨読、いや晴耕雨聴?いや晴耕雨描?の日々が続きました。
そうこうするうちに、緊急事態宣言が6月20日まで延長され、自粛生活も2カ月目に入りました。お手伝いをしているシニア向け講座もストップし、受講している水彩画教室や能講座(山本能楽堂)、フランス文学講座も休講が続いています。さあてどうしましょう.....。 そんなある日の昼下がり、機種を変更した新しいスマホを再設定しながらふと気づいたことがありました。日々の生活の中で、以前にも増してスマホの存在が大きくなっていることです。
例えば、新聞各紙のアプリがあります。5大紙のほかいくつかの情報サイトがあります。それらを読み比べながら、自己責任で「時代」を読み解いていきます。最近はマスコミの世界にも忖度が蔓延しているようで、読み応えのある記事が少なくなっているのもこんな行動に駆り立てる一因なんだろうと思います。宅配の新聞もスマホで読むことが多くなってくると、新聞紙って要らないかもしれません。新聞紙の行く末を案じます。 そのほかのアプリもたくさん入っています。パソコンと連携したGoogleカレンダーやメモ帳(Keep)そしてPhoto。重宝するのは天気予報やMap、乗換案内、電子書籍Amazon kindleなどなど。翻訳をしてくれたり、お花の名前を調べてくれたりしてくれるGoogleレンズも優れものです。
私がパソコンと暮らすようになったのは30年も前のことでした。Windowsの初期の頃で、ネットとの出会いはniftyの電子会議が初めてでした。それが今やポケットに入る小さなスマートホンの中でほとんどすべてが完結してしまいます。
例えばこんな具合です。先日、新潮社のウェブマガジン「考える人」(副題:シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。知の楽しみにあふれたWebマガジン)に、猪木武徳著「社会思想としてのクラシック音楽」(新潮選書)という新刊本が紹介されていました。懐かしい「社会思想」という言葉に触れてさっそくAmazon kindleで検索し、「サンプルをダウンロード」しました。要するに「立ち読み」です。ざっと目を通してご購入とあいなりました。 テノール歌手アンドレア・ボチェッリのサイトも容易に見つけることができます。彼の最近の動きが手にとるように分かります。今の私にとっては貴重な情報源でもあります(笑)。
今週の歌劇鑑賞は2作品でした。ひとつはビゼーの歌劇「カルメン」、もうひとつはプッチーニの歌劇「つばめ」でした。この作品は2009年1月10日にメトロポリタン歌劇場で上演されたもので、NHKBSの録画です。ソプラノは来日のたびに出かけていたアンジェラ・ゲオルギュー、テノールはご主人のロベルト・アラーニャです。
テレビ録画だったのでもう少し詳しく作品のことを知りたいと思い、これまたスマホで検索していると「日本橋オペラ」というサイトがありました。そのなかに「モバイル オペラ名曲辞典」というページがありました。なんと、YouTubeにアップされている「つばめ」の一場面の動画まで見つけてしまいました。
La Rondine (Puccini) Chi il bel sogno di Doretta (Angela Gheorghiu) 目の前の見慣れた風景(空間)の中に膨大な情報が蠢いています。様々な電子情報が飛び交っています。100年、200年前と比べれば、空間を占有する電子の密度は猛スピードで高まっています。押し潰されるってことはないのでしょうか。科学的な知識を持たないお爺さんは不思議でしようがありません(笑)。