季節は早や「半夏生」の時季。手元にある「日本の七十二候」によれば「田植えを終える農作業の節目」なのだそうで、夏至から数えて11日目が雑節の半夏生とされ、烏柄杓(からすびしゃく)が生える頃のことを言うのだそうです。この時期に関西でよく食べるのは、蛸ともありました。へえ、そうなんだ。
我が家では今、メダカさんの産卵期を迎えています。人工の藻にはたくさんの小さな卵がくっついています。時々、藻を取り出して別の小さな容器に入れておくと、小さな小さな幼魚が一匹、二匹、三匹....。きょう、恐る恐る網ですくって少し大きめの器に移し替えてあげました。作業が終わって机の上に落ちた水たまりをタオルで拭き取ろうとした瞬間、何かが動いています。よく見ると数ミリほどの小さなメダカがいました。網から零れ落ちたのでしょう。急いですくって器に入れてあげました。よく頑張りました。
そんな我が家では今、奥様がステンドグラスの制作に夢中です。数年前に体調を崩してから遠のいていたのですが、少し元気を取り戻したようで、このところネットで材料やら工作機器やらを購入して再挑戦です。そんな器用なことは私にはできませんが、ご本人は、ボケ防止にもなると楽しそうです。ただいま、子や孫らにホルダーやら写真立てを作っています。
そう言えば、先日の水彩画教室のテーマは楽器でした。私が選んだのは、バイオリンでもタンバリンでもありません。「太鼓」でした。能舞台の後に控える笛方、小鼓方、大鼓方、太鼓方。幽玄の世界に笛と鼓が誘いますが、不思議な場面に変わった頃、掛け声と共に太鼓の登場です。そのリズミカルな音、単調さの中に奥深い音の世界が広がり、能舞台を引き立てます。オーケストラの打楽器と同じですね。現物はないので写真を見ながら描きました。先生からは「皮の色をよく見てね」「胴まわりの色あいもよく考えてね」と、なかなか厳しいアドバイスでした。まだまだ稚拙です。まあ楽しかったら良いか、と自分に言い聞かせています。 画材に「太鼓」を選んだのは、ほかでもありません、。コロナのために長らく休止していた山本能楽堂の能講座が、7月から初心者のための気軽な伝統芸能入門講座「伝統芸能塾」(全6回)として再開します。テーマは「能」「文楽」「舞楽」からなり、講師は観世流能楽師シテ方の山本章弘さん、人形浄瑠璃三味線の竹澤宗助さん、下掛宝生流能楽師ワキ方の安田登さん、天王寺楽所 雅亮会 副理事長の小野真龍さんです。さっそく申し込みました。8月からは、休日の朝の能講座「能活」も始まります。
そうこうするうちに、山本能楽堂から新作能「水の輪2023~東洋と西洋の出会い」のご案内をいただきました。入場料無料(要予約)とあります。さっそく申し込みました。ここ1年、能舞台にはご無沙汰していましたので、これを契機にふたたびお能の世界を彷徨うことにいたしましょう。
とは言え、NPOも今月から秋口にかけて仕事がヤマ場を迎えます。ボランティアとは言いながら気の抜けない日々が続きます。その合間を縫って、四国遍路に出かけたり、高野山夏季大学に行ったり..。東京都美術館のマティス展も気になります(笑)。さあてこの夏はどこに旅行に行こうかと思案中です。73回目の夏を前に呑気なものです。
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