日曜日の朝も雲が低くたちこめ、にわか雨がたびたびやってくる寒い日でした。キャンプサイトにはこの朝には6台のキャンパーがいて、ゆっくり出発の準備をしていると皆どこかへ行ってしまいました。今日一日何処へ行こうかと話し合い、結局トーショーヴンのあるストレィモイの最北端の村を訪れることにしました。
目的ののチェツノウィーク(Tjornuvik)はトーショーヴンから55Km、フィヨルドの畔の一本道を走ると、崖にへばりついた様な数軒の家々や鮭養殖場の草葺屋根の工場などが見えたりします。
チェツノウィークは人口72人,岬の入り江に一塊になった小さな村(写真1,2)で入り江の向うにエストロイの島の北端が見えます(写真3)。
ここでアイスランドとフェロー諸島では始めてジャガイモ畑を見ました(写真4)。このあたりが野菜の出来る最北端かと思いました。村の家々は草葺屋根の家々を囲むように瓦ぶきの家が建っていて何処の家も裕福そうでした。
ちょうど12時、教会の鐘が谷間に鳴り響き各家々の住人が次々教会に消えてゆきました。雲の流れが速く一瞬出た太陽はすぐに厚い雲に隠され次には激しい雨風がやってきます。
駐車場で昼食にし、雨がやんだところで次の目的地サクサンへ向かいました。
道は又フィヨルドの畔を戻り、クヮルヴィーク(Hvalvik)から両側が緩やかな谷間を北西に向かっています。。サクサンは人口25人の村(写真7,8,9)で、トーショーヴンから47Kmの本当にひっそりした村です。村は谷間のあちこちに分散していて、天気の悪い日曜日、うろうろしているのは私たちとほかに2台の乗用車で来た観光客だけで、人影はありませんでした。
こんな小さな村でも教会(写真10)があるだけ驚きですが、誰もいない中へ入ってみるととっても質素なつくりです。牧師さんも常駐していないであろうと思われました。この草葺の教会の屋根が目の高さで、草の下には白樺の皮(写真12)がしっかりと敷き詰められているのを見つけましたが、この島には何処にも木が生えていないのです。デンマーク本土から皮を輸入しているのかしらと思いました。又草葺屋根の方が何かメリットがあるに違いありません。