フェロー諸島の首都トーショーヴン(写真1)に朝の6時に着いて、私たちが一番最初にフェリーを降りたのです。港の守衛に観光インフォメーションの場所を聞き、恐る恐るの感じで港から町の入り口まで行きました。早朝にもかかわらず開いていたインフォメーションで地図をもらい、キャンプサイトと銀行のありかを聞きました。
この諸島はデンマーク領ですが、独自の国会を持ち、通貨はデンマーク・クローナです。総人口48,350人のうち首都のトーショーヴンには12,400人が住んでいます。フェロー諸島は大小18の島から成り、首都のあるストレイモイと隣の島エストロイは橋(写真2)で結ばれています。この二つの島が一番大きく、その他の島へ行くには有料海底トンネルかフェリーを使わねばなりません。
どの島も火山岩から成り、木が一本も生えていない荒涼とした土地です。そして島の間はフョルド(写真3)が深くえぐっていて,天然の港や鮭の養殖場がいたるところに見られます。
インフォメーションで教えられたキャンプサイトを目差して、橋を渡りエストロイの北端の町エイギィへ行ったのですが,設備が粗末で、電気もなく管理人もいません。あきらめて次の村ジョグヴへ行くことにしました。この日も天気は悪く冷たいにわか雨が何度でもやって来、それほど高くも無い山頂は雲がかかって見えません。只この諸島で素晴らしいことは、どんな田舎の村へ行っても、道路が舗装されていることです。
ジョグヴの村(写真4)は人口49人、岡の中腹の一本道を延々と行った海辺にひっそりとかたまっている小さな村なのです。ところが観光案内書にあったキャンプサイトが見つからず、たった1軒のホテルで聞きますと、廃止にしたそうで、こんな田舎にホテルやレストランがと驚きました。
ホテルの横の家の手入れされた庭が面白く、見る人を楽しませてくれます。
このジョグヴの村は小さいながらも有名な観光地で、大きな観光バスがやってきて、観光客が小さな港や岡の上の散策に行きました。
そして小さな港の向かいの崖にパフィンが一面に住んでいたのです。全く期待もしていなかったので、嬉しくてしつこく写真を撮り続けました。
お天気がよければ・・・、キャンプサイトがあれば・・・と後ろ髪惹かれる思いでこの素晴らしい村をあとにしました。