レイキャヴィークから環状道路N1で80Km南東のキャンプサイトで一泊した翌朝、サイトから近いウレダフォス(写真1)へ寄ってみました。
滝というには恥ずかしいほどの落差でしたが、この河はアイスランドでは最長の230Kmでこの国の真ん中に位置するホフス氷河から流れています。
このあたりはアイスランドでももっとも気候穏やかな農耕地帯、といっても穀物・野菜の実る気候ではありませんから何処もかしこも牧草地の平野です。写真2の遠くの山並みは太古の外輪山らしく真平らでした。
内陸に向かって多くの観光地が散在し、レイキャヴィークから日帰りの観光バスが走り回っているので、道路は中々快適でした。
道端に観光案内のサインを見つけて立ち寄ったのが写真4のファキシの滝です。ここの水は素晴らしくきれいで、滝の横に鮭が登れるようサーモンラダー(鮭の梯子)と呼ばれる設備がありました。此れが設置された後はこの河の上流で鮭釣りが可能になったとのことです。
観光バスはこのようなチャチな滝には見向きもせず、グトルフォス(黄金の滝)をめざします。(写真5、6、7)
ゲトルフォスは落差が2段になった幅広い滝で、この滝と近くのゲイシールと呼ばれる間欠泉がこの地の観光目玉商品とあって観光バスや自家用車、レンタカーなどで駐車場はいっぱいでした。
ここも風が強く滝からの水しぶきでカメラが心配、一応水際まで行って写真の撮り合い、余りの寒さに震え上がり急いでキャンパーに帰ってきました。
この駐車場でお昼にしようと、フライパンを暖めやかんでお湯を沸かしているときに、4人の日本人が通りかかり、思わず手を振ったのです。向うも嬉しそうに手を振って彼らの車に向かいましたが、その中のおじいさんらしい人がキャンパーのドアの方に廻ってきて話しかけました。
彼は私たちがここでサンドイッチを作って売っていると思ったらしく聞いてましたが、キャンパーでアイスランドを一周していると知って、”ホーいいですね。私たちは横浜から45日間のクルーズです”と言いました。”アイスランドは何日廻りますか”と聞くと”一日だけ、今夜発ちます。とのこと、その間1分彼はさよならも言わず待ってた車に乗った途端に出発してしまいました。
たったの一日でアイスランドをどれだけ見られるのかしらと気の毒になりました。彼らには一分も惜しかったのでしょうね。
滝を見下ろす崖の上からは遠くにラング氷河(写真9)が白く横たわっているのが見えます。また近くの山並みはルピナスの花で青紫色に染まっていました。