カスティラ・ラ・マンチャはスペインのど真ん中の広大な州で山と谷間と平坦な岡の上の耕作地のある豊かな地方。岡の上はオリーヴとブドウ、それに広い面積を占める穀倉地帯で時々見かける農家は必ず巨大な土瓶が一つか二つは彼らの門や庭に飾られている。これらが水瓶なのかは判らない。
上の壷の下方にベンチが2基おいてあるが、それを見れば壷の大きさが判るであろう。この夜泊まったキャンプサイトのブローシャには、この地方の有名な4基の風車の写真が載っていたが、残念ながらスーパーの駐車場でこの一基を見かけただけ。
高速道路を降りて、地図では1本の赤い糸のような道、こんな田舎道が只ひたすら真っ直ぐ伸びて対向車はたまに1台来るだけ。この様な片田舎の広大な土地では人口密度も極端に少ないのだろう。平野を突ききって谷間に差し掛かり、湖のほとりの林の中に今夜のキャンプサイトがあった。
5星のこのサイトは一泊22ユーロと高く、1週間泊まっても25パーセント引きにしかならない。今夜は私たちだけかと思っていたら、金曜日の夕方、このサイトにキャラバンを停めてあるスペイン人の家族連れがわんさとやってきて、週末を彼らの別荘(キャラバン)で過ごすらしい。
まだ日の高いうちに湖のほとりを散歩に出かけた。谷間に段差のある湖が連なり1から2への湖にはこの低いがなかなか見栄えのする小さな滝が流れ落ちていた。湖に沿った道路を下流に向かってゆくと2から3への湖へは流れの速い河が水しぶきを上げている。葉の落ちたポプラの木が青い湖に映えて美しい。
3から4への湖は高さも50センチほどしか段差が無いため藪の中で水音だけが響いていた。ノルウエーやアイスランドの豪壮な滝を見てきたからこのちゃちな滝には全然感激しないけど、まー無いよりましか。ローカルの観光客はあちこちで写真を取り巻くっていた。ここは一応ローカルの観光地なのだ。