Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

キャンプ旅行 メリーダ(Merida)

2012-05-03 18:05:40 | キャンプ旅行 2011-2012



1週間のんびり過ごしたカサーレスのキャンプサイトを去ってメリーダへ向かう。走行中に何組かのコウノトリのグループが飛んでいるのを見かけた。スペインも寒くなってきたから皆で集まって暖かいアフリカ辺りへ避寒に行くのかと思った。ところがこの夜のローカルニュースでは、コウノトリが帰ってきた、と人々が集まって写真やビデオを撮っているので、一体どこから帰ってきたのだろうと不思議でならない。




メリーダはローマ時代、イベリア半島(スペイン、ポルトガル)で一番栄えた町で、当時人口4万人と言われている。2千年後の現在人口5万4千人とあまり変わらない。4万人の人々が生活し人生を楽しんだことを想像すると、ローマ人は本当にすごい人達だったのだと心から尊敬してしまう。



カサーレスから1時間ほどでメリーダのキャンプサイトがある。午前中に着いたので、町までのバスの有無を聞くと日曜日はないと言う。キャンパーで町の中心地を目指すと途中に立派なアクアダクト(水道橋)が目に付いた。そのすぐ近くに駐車して、一番近い観光名所がこのとてつもないアリーナだった。この広大なアリーナは当時馬車のレースの行われたところで、映画ベンハーに馬車の競技があったが、それがこのようなアリーナだと説明されていた。

  

アリーナから歩いて約10分、旧市街の真ん中に円形劇場と半円形劇場が隣り合わせにある。入場料を払って入るが日曜日とてローカルのスペイン人が多かった。特に若い人たちが多く、若者もこんな遺跡に興味があるのかしらと思ったが、この半円形劇場では夏の間音楽祭や、オペラなどが上演されるという。
なんてラッキーな人たちだろう。先祖から受け継がれた最高の遺産で今でも楽しめるなんて。
この半円劇場の再建された柱やデコレーションなどは、トルコのエフェシスの遺跡を思い起こさせる。

   

  

ローマは狼に育てられた双子の兄弟が作り上げた伝説があり、狼が双子に授乳している像はローマとルーマニアで見たが、この町にもあった。この町もローマの末裔として誇りを持っているのだろう。

  

円形劇場のすぐ近く、この町では一番の見所と言われるローマン博物館は日曜日は無料だが2時に閉館、月曜日はヨーロッパのほとんどの博物館が閉まる。ここもその例外でない。あきらめてこの町を去ることにして、キャンパーで出発したが、道を間違え狭い道をあちこち走り回った挙句、町の反対側の川淵に出てしまった。そしてここのローマ橋にびっくり仰天。グアデアーナ川にかかるこの橋は全長783メータ、60からのアーチで成っているという。
今までローマ人の建設した立派な橋は何度と無く見ているが、こんな長い橋は見たことがない。普通で100メータもあったら長いほうだ。

  

このローマ橋の横に、アラブの城砦、アルカザーがあり、どうしても見たいと駐車場を探すが旧市街のほうはどこも満杯。とうとう川向こうへ行きローマ橋の近くに駐車できた。この橋を渡って早くしないと4時にアルカザーが閉まるかもしれないとあせりまくって、亭主はそっちのけ、7百メータを走ったがその長いこと。5時閉館と聞いてやっと落ち着き見て周ったが、まだ800年くらいしか経っていない城砦の中はほとんどが瓦礫のやま、川淵の城壁は強健そのものだった。
  

この石畳をアラブの人たちが闊歩したんだなーなどと思いながら歩き回った。

  




5時過ぎて次の町まで行くには遅すぎるので、今夜はメリーダのキャンプサイトで一泊しようと道を引き返した。


コメント
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