メリーダを出た朝は霧が深くて、見残したメリーダの町を見ようと計画していたのを変更して、真っ直ぐポルトガルへ向かうことにした。この道は7年前の12月ポルトガルからスペインへと通った道で、雨模様で寒かった。ポルトガルの国境まで深い霧は晴れなくて、入国とほとんど同時に空は真っ青、太陽が暑い。
国境から14Kmのエルヴァスの町は、この町の表看板と言うべき巨大な水道橋が、メインストリートの横に伸びていて決して見逃すことがない。7年前は雨の中駐車場が見つからず、この水道橋の写真を撮ってすぐスペインへ向かった。インターネットに拠ればこの7Kmの水道橋は15-17世紀に作られたものだと言う。
今日の素晴らしい天気に時間もたっぷり、そして水道橋のすぐ横に駐車することが出来、2時間ほどこの町を探索することにした。
7年前この町の歴史が知りたくてインターネットを調べたことがあったが、観光地でないここは町の名前さえ載っていなかった。今日水道橋から上手に歩くと堅固な城壁に囲まれた中世の町並みが現れた。
ポルトガルの町はスペインのそれよりも白さが際立って鮮やかだ。狭い一方通行の通りを車が走り、ところかまわず駐車している。広いオリーヴ畑の中に盛り上がった岡の上は、教会や、城砦が見える。
観光案内所の壁のポスター(上の写真)はこの町から数キロ離れた岡の上の城砦で星型は上空写真でなければわからないだろう。観光案内所に英語の説明書が無くてここがセント・ルジア城砦としか判らなかった。
町のスクエアはサンタ・マリア教会(旧エルヴァス大聖堂)の前でこの日は骨董市が開かれていた。どこかのお屋敷からもってきたのではないかと思われる素敵な家具があったけど、もちろん買えない。
このエルヴァスの旧市街は大きな変形ひし形の城壁で囲まれた岡の上の町で、その一角にあるエルヴァス城からの眺めは格別素晴らしい。周囲の岡はコルク樫の林とオリーヴ畑で、どこもかしこもからからに乾燥しているように見える。城自体は内部が崩れ落ちた13世紀のもので城砦とタワーが残っていてとっても安い料金で一周できた。
城砦を出た町外れの公園は鈴なりのオレンジの木に囲まれた中にベンチが点在していた。