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郷里の姉(のような人)から送られてきた新巻鮭。
1本を切り身にしてある。
少々辛口。
いわゆる塩引きというヤツである。
藤沢周平さんはこの塩引き鮭が好き…とエッセイに書いてた。
入っていたカマで浜に嫁いだ伯母の得意料理をまねてみた。
まず焼く。
身や目玉とその周りの柔らかい部分は使わずに
骨などの固い部分と皮のみを使う。
お酢をたっぷり加えた水で煮る。
普通の鍋だと時間をかけてじっくり煮込むのだが
圧力鍋なら15~20分。
鮭自体の塩分が出るので、塩は加えず砂糖だけで味を調整する。
好みでしょうゆを少し加えてもよい。
さらに水分がなくなるまでコトコト。
出来上がったものは何と表現したらよいのか…
不思議に美味だ。
酒の肴に、ご飯のおかずにぴったり。
浜の人たちは鮭を捨てるところがないというほどに利用した。
先人たちの知恵なのだろう。
今は亡き伯母を思い出しながら作った。
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