りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

捲土重来。

2025-03-08 | 家族
息子が帰省してきた。

昨年の夏以来、半年ぶり。

大学は2月から春休みに入っていたのだが、アルバイトで塾の講師をしているので、教え子たちの受験結果を見届けるまで残っていたとのこと。

息子が言うには、志望校に合格した子もいれば、そうでなかった子もいた様子。

後者の場合は、息子も自分の事のように一緒に落ち込んでしまったらしい。

しかし、何事も経験。

もう一度スタートラインに立って、ギアを入れ直して、何度でもやり直せばいい。

捲土重来。
すべては、まだこれから。

息子は、4月から大学4年生。

彼もいよいよ卒業に向けてギアを入れ直す時期になるので、塾のアルバイトも3月を目処に辞める予定だった。

しかし塾界隈も、人手不足やら何やらで必死の引き留め工作をしてきたらしく、結局もうしばらく塾講師を続けることになったそうだ。

まぁ、自身の学業や将来に支障をきたさない程度に頑張りなさい。
間違っても本末転倒にだけはならないように・・・と、学生時代に本末転倒の王道のような毎日を過ごしていた父親はそう思う(笑)




写真は、息子のお土産。

若い頃はさほど美味しいとは思わなかったのに、ベラボーに美味しく感じた。

歳を重ねて、また舌が変わりはじめたのだろうか?

好物になりそうです(笑)
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Easy Loverの再来。

2025-02-26 | 音楽
40年前の今頃。

大ヒットしていた洋楽の曲があった。

「Easy Lover」

フィリップ・ベイリー&フィル・コリンズが、この曲のためだけにユニットを組んだ。

この曲、個人的には80年代の洋楽の中でも5本の指に入るほど大好きな曲。
今でもサブスクでダウンロードしていて、それを聴きながらウォーキングをすることもある。

そして、今朝。



朝刊を見て驚いた。

まずはもちろん、吉川晃司と奥田民生がユニットを組んだこと。
そしてもうひとつは、たかが芸能ニュースなのに、社会面のけっこうなスペースを割いて掲載されていたこと。

さすが、地元の中国新聞👍
カープと平和と地元出身の著名人のことを書かせたら、読⚫︎新聞も朝⚫︎新聞も毎⚫︎新聞も産⚫︎新聞も敵わない(笑)

それにしても、こんな日が訪れるとは。

とんねるずとダウンタウンが共演しなかったように、この2人が共演することもないのだろうと思っていた。

広島出身の同い年。
きっと、〈同族嫌悪〉に近い感情があるんだろう、と勝手に思い込んでいた😅

それが、まさかのユニット結成。

一昨年の桑田佳祐の「時代遅れのROCK&ROLL BAND」の時も思ったけど、これは長いこと音楽を聴いてきた人達へのご褒美だよ。

さっそくデビュー曲(?)の『GOLD』をサブスクでダウンロード。

曲の中盤にこんな歌詞が・・・↓


バイパス走りぬけ 見たかったのは 赤いゲートの向こう側の方


広島で暮らしてドライブをしたことがある人なら、誰もが共感するんじゃないだろうか。
もう、ワタシも数えきれないほどこの辺りを走ったもの。

歌詞は奥田民生。
おそらく西広島バイパス西端の景色を書いたんだろうなぁ、とその景色が眼に浮かぶ。
もしそうならば、ついでに広島ナタリーも歌詞に入れて欲しかった(笑)

ライブはするのだろうか?
もちろん、広島で。
〈広島への恩返し〉がユニットのコンセプトなんだから、きっと演るでしょうな。
うん、楽しみにしておきましょう🎵

それまでは、「EasyLover」と、この「GOLD」を交互に聴きながら、ウォーキングしておきます(笑)

⚫︎Ooochie Koochie 「GOLD」Music Video




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1,001羽の鶴。

2025-02-22 | Weblog
先週、友人のお母様が亡くなられた。

家族葬だったので通夜と葬儀には参列せず、今日、実家の方へお伺いした。

友人とは、小学校から高校まで一緒だった間柄。
中高生の頃は、毎日のように一緒に連んでいた。
そんな関係だから、〈友達〉とか〈同級生〉といった呼び方よりも、昭和の呼び方〈マブダチ〉の方がよく似合う。

お互いの実家も指呼の距離で、徒歩約10秒。
そんな感じだから、おばさんには幼い頃から可愛がってもらった。
だから、どうしてもご焼香させてもらいたかったのだ。



          ◆



実家へお伺いしたら、友人とおじさんが出迎えてくれた。
思ったよりも元気そうに見えたが、まだ亡くなられて1週間足らず。
きっと2人ともまだ気が張っていて、悲しむどころではないのだろう。

〈覚悟はできていた〉

と、友人とおじさんは淡々とそう言った。

それは、それなりの長さの闘病生活だったからだろうけれど、それでも2人にとっては、世界でたった1人の伴侶であり、世界でたった1人の母親。

もうしばらく時間が過ぎて、諸々の手続きやら支払いやらがひと段落したら、じわじわと寂しさを感じるようになると思うよ・・・と先に父親を見送ったワタシは、ちょっと先輩ヅラをしてそんなことを口にした😅

おばさんの話をはじめ、ワタシや友人の子どもの頃の話といったよもやま話がひと段落した後、おじさんが奥の部屋から、あるモノを持って来た。



ガラスケース。
中に、盆栽のような木。
銀杏か?・・・いや、よく見ると葉の部分が銀杏じゃない。



折り鶴だ。

おじさん曰く、おばさんの快復を願って千羽鶴を作り始めたのだけど、単なる千羽鶴だと面白くないのでこのようなカタチにしたとのこと。

しかし千羽鶴なのに鶴の数は1,000羽ではなく、1,001羽なのだそうだ。
おじさんにその理由を訊ねたら、笑いながらこう言った。

「1,000羽鶴を折っても願いが叶わないことがよくある。でも、1羽多かったら願いが叶うんじゃないかと思うてな」




・・・やばい・・・涙腺が・・・




おじさんの本願は叶わなかったが、この1,001羽の折り鶴を折り終えた直後、それまでほとんど口から食べることができなかったおばさんが、少しだけ食事ができるようになったそうだ。

「だから、少しは願いが叶った」

そう言って、おじさんはまた笑った。




          ◆




おじさんは、今年85歳。
実は、ワタシの亡き父親と同い年。

余談だが、この千羽鶴の木、出来上がっておばさんが入居していた施設へ持って行ったところ、施設で大評判となり、入居しているお爺さんお婆さん達から「ワシにも作ってくれ、ワタシにも作ってくれ」と注文が殺到しているそうだ。

「まぁ、少しずつ作っていくから気長に待っといてくれ、と言うとるがの」

どんな事であれ、誰かに何かを求められている限り、人はそうそう朽ち果てないような気がする。

おじさん、どうかこれからもお元気で。

長生きしてな。
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なぜか、南極物語。

2025-01-31 | 映画
仕事から帰宅すると、夜に歩いている。

耳元のイヤホンからはサブスクでダウンロードした数多の音楽。
それをお供に、ほぼ毎晩、約1時間・5km程度のウォーキング。

ところで、先日。
テレビで南極に残した犬の物語を放送していた。
映画「南極物語」の元になった実話のドキュメンタリーのような番組。

「南極物語」は何度か観ているけど、最後に見たのはいつだっけ?
たしか健さんが亡くなった時に追悼番組としてテレビで放送された時だったか。
じゃあ、もう10年以上前か。
もうそんなに前になるのか、早いなぁ・・・

・・・なんて思いながらぼんやりその番組を見ていたら、無性に「南極物語」が観たくなった。
しかし残念ながら、平日の夜にゆっくりと映画を見る時間はないし、そんな気力も今のワタシには、もう皆無(笑)
だからその代わりに・・・と言っては何だが、サブスクで「南極物語」のテーマ曲をダウンロードして、昨日さっそくその曲を耳元から流しながらウォーキングに出かけてみた。





     さ、さ、寒い・・・・⛄️





ただでさえ来襲しつつある強烈な寒波の寒風が吹き荒んでいるというのに、耳元で流れているのは、氷山と雪原とオーロラしか連想できないようなミュージック(笑)
普段ならば、歩けば歩くほど血液の循環が良くなって身体が温まってゆくはずなのに、どんなに歩いても歩いても、否応に体感温度が下がってゆく。
ヤバイぞ・・・これじゃあ、帰宅する頃には低体温症になってるかもしれない・・・🥶

そのうち、ワタシが歩いている一直線の道路の向こうから、少しずつ人が近づいてきた。

凝視すると、どうやら犬の散歩のようだった。しかも、2匹。
当たり前だが、その人と一緒にリードで繋がれた2匹の犬も少しずつワタシに近づいてくる。
そして耳元からは、相変わらず氷山と雪原とオーロラしか連想できない映画のテーマ曲♪

なんだ、これ。
安っぽい「南極物語」のエンディングみたいだ(笑)

⚫︎それでは、ホンモノの映画のエンディングとテーマ曲をどうぞ↓


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片隅のサンクチュアリ。

2025-01-19 | 音楽
ワタシが中学生の頃。

当時、市内唯一の家電量販店に、友人と自転車を漕いでよく訪れていた。

目的は、オーディオコーナー。

店の最奥部にそれなりのスペースが設けられていて、そのスペースはテレビや冷蔵庫のコーナーと遜色ない広さだった記憶がある。

そこには、音楽を聴くためのありとあらゆる機器が並んでいた。

カセットデッキとアンプとチューナーとイコライザーとレコードプレイヤーが積み重なった、まるでタワーのようなシステムコンポ。

システムコンポほどではなくても、家で愛用しているラジカセがオモチャのように見えくるような、スピーカーがセパレートタイプのステレオ・ラジカセ。

テクニクス、パイオニア、アイワ、ケンウッド・・・etc.

音楽が好きだけどお金は持っていない、さながらそんな中学生のサンチュアリのような場所。

そんなオーディオコーナーに友人と長い間滞在して、買えもしないのに“コレがいい”“いや、コッチがいい”と、ガキのくせに品定めをしていた(笑)


          ◆


今日、その家電量販店に行った。

店は同じ場所にあるのだけど、この40年の間に店名が何度か変わり、建物も建て替えられて大きくなった。

〈オーディオって、今も売ってるのか?〉

ふと、そんな疑問が浮かんで、売り場を徘徊。

店の最奥部は、バカデカい液晶4Kテレビのコーナーに変わっていて、その横の死角のようなわずがなスペースの棚に、辛うじて並んでいた。



当たり前だが、システムコンポなんて一台もない。
陳列してあるのは、トランジスタラジオに毛が生えたようなラジカセばかり。
どちらかと言うと〈音楽を聴く〉という目的よりも、災害時などの〈情報収集〉を目的とした機器の陳列のように見える。

昔のオーディオコーナーの横には、レコードやCDのコーナーも併設されていた。
当たり前だが、オーディオと音楽ソフトはセットだったからだ。

思い返せば、レコードやCDをプレイヤーにそーっと置く時、〈さぁ、これから音楽を聴くぞ〉という神妙な心持ちになっていた。
今思えば、あれはある種の儀式のようなものだった気がする。

それが今では、スマホを指先で2回もタップすれば、好き音楽を好きな時に聴けてしまうようになった。

それは、音楽があの頃よりも格段に身近になった事のように思えるが、見方によっては、音楽の価値が昔よりも低くなってしまった事のようにも思える。

おそらく、両方とも正解なのだろう。


          ◆


かつて、時間が過ぎるのも忘れてコンポやラジカセを眺めて過ごしたオーディオコーナー。

40年後のワタシは、店の片隅に追いやられたオーディオ(?)商品を一瞥しただけで、ものの数分で後にした。

そして、今のワタシがオーディオよりも断然興味がある、マッサージチェアの試用コーナーへと、そそくさと向かったのであった(笑)
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やっぱり、夢でした。

2025-01-12 | 買い物
昨日、宅配便でこれが届いた。



クルマの、キズ隠しリムーバー。

販売元は、〈CD=シーデー〉でおなじみの、あの夢グループ!

正月休みの緩みもあったのだろう。

正月3日目。
テレビで放送していたCMを見て、衝動買いしてしまったのだ。

どんなキズでも直せるという宣伝文句。

マユツバなことは否めないけど、ホントなのかどうか自分で確かめてみたくなったのだ。



昨秋、クルマの左後部をうっかり擦ってしまっていた。
もう古いクルマだし、いつまで乗るか分からないから、鈑金修理に出すのはどうなのか・・・と思っていたので。

さっそく、試してみた。



一緒に購入したスポンジクロスセットのスポンジに適量を付けて・・・



塗り込む塗り込む塗り込む、さらに塗り込む・・・

それを続けること数十分。

・・・この流れでいけば、普通ならばこの後、アフターの写真をUPをすべきなのだけど、UPするつもりはないし、それ以前にアフターの写真自体、撮らなかった。



なぜなら、まったく変化がなかったから😓



なんでだ?
オレの使い方が悪いのか?と、あらためて商品裏の説明文に眼を通したら・・・



なるほどね。

そう来たか。

やっぱりな。

[結論]〈どんなキズでも直る〉というのは、夢グループだけに、やっぱり夢でした😪
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いやー、まいった、まいった。

2025-01-07 | Weblog
吉沢 亮くんが、大変なことになってますね。

酒に酔って、隣の部屋に無断侵入してしまったとか。

今回のこのニュースを聞いて、昔のある出来事を思い出した。



         ◆



ワタシが大学生だった時。
広島のアパートで一人暮らしをしていたのだけれど、ある日の夜、友人が遊びに来て、テレビを見ながらその友達とコンビニで買った弁当を食べていたら、突然、玄関のドアがノックもなく開いて、見知らぬ人間が入ってきた。

ワタシが暮らしていたその部屋はワンルームで、リビングと玄関が直結していたので、玄関が開くと誰が入って来たのかすぐに分かる間取りだった。

背格好からして同世代の二十歳前後の男。
リュックを背負い、ヘルメットを片手に持っていたから、バイクにでも乗って来たようだ。

「いやー、遅くなった、すまん」

男はそう言いながら、俯いたまま靴を脱ぎはじめ、

「店長がなかなか帰えらせてくれんかったのよ〜」

と言葉を続けて靴を脱ぐと、相変わらず俯いたまま、勝手知ったる感じで遠慮なくドカドカと部屋に入って来た。

「いやー、まいった、まいった」

と言いながらついにリビングまで入って来たところで、男は初めて顔を上げた。

そして、呆気に取られて箸を持ったまま固まっていたワタシ達と眼があった。



「・・・・・ま、間違えました・・・・・」



男は小さな声でそう口にすると、お手本のような綺麗な〈まわれ右〉をし、そそくさと部屋から出ていった。

ワタシが暮らしていたアパートは5階建てで、しかもエレベーターもなかったので、おそらくその男は、階段をぐるぐると登っていくうちに、4階にあったワタシの部屋と、3階か5階にあった知り合いの部屋を間違えてしまったのだろう。

男が去った後、ワタシと友人は、床に這いつくばって笑い転げたことを今でもよく憶えている。



          ◆



今回の吉沢亮くんの行動は、もちろん褒められたものではない。
しかし、薬物や暴力といった類いの不祥事ではないわけだし、しっかりと反省して、また出直せばよいのではないか?・・・とワタシは思っているのだけど。

まだ30歳でしょ?
十分、やり直せるよ👍

・・・と、神技的な編集で、中居くんがまったく出てこない「世界仰天ニュース」を見ながら、そんなことを思ったのだった。

※写真は一人暮らしをしていたアパート・ブルーコーポ横川。現在は取り壊されて、もうありません😅
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刺さった。

2025-01-04 | 音楽
大晦日の紅白歌合戦。

グループの出場歌手が出てくるたびに、

「これは日本か?韓国か?」

と一緒にテレビを見ている娘に尋ねるような感じで、大半の出場歌手は、もうチンプンカンプン😅

40年くらい前、たのきんトリオやシブがき隊や少年隊が出ている紅白を見て〈誰が誰やら、さっぱり分からん〉とぼやいていた父の気持ちが今ではよく分かる(笑)

そんな今年の紅白だったけど、〈お!〉と思った曲がひとつあった。

この曲はもちろん、ミュージシャンも今まで全く知らなかったのだけど。
なんなんでしょうね、〈琴線に触れる〉とでも言うのでしょうか。
サウンドはどこかしら懐かしい感じもするし、ボーカルの子の風貌も、往年のサミー・ヘイガーのようだし(笑)
演奏が終わるや否や、サブスクでダウンロードしてしまった。

こういった感性がまだ自分の中に残っているのなら、今年も何とかやっていけるかもしれない👍

ちなみに、先ほどYahoo!ニュースを見ていたら、御年83歳の徳光和夫さんも自身のラジオ番組でこの曲を絶賛していたらしい(笑)

この曲には、中高年のオヤジにも刺さる何かがあるのかも。

これからしばらくの間は、この曲を聴きながらウォーキングをすることになりそうです🎵

⚫︎Vaundy 「踊り子」
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謹賀新年 2025

2025-01-01 | 謹賀新年






新年明けましておめでとうございます。


令和も、はや7年め。


西暦も、2025年。


個人的に、西暦の下一ケタが〈5〉の年には、必ず節目となる出来事が起こっている印象があります。


1985年は、高校受験〜合格。

2005年は、マイホーム購入。

2015年は、仕事絡みの長年の問題が解決。


だから、今年も何かしらの変化が訪れるような気がしています。


・・・と、ここまで書いて気づいたけど、同じ〈5〉の年でも、1975年はあまりにも幼すぎて何も憶えてないし、1995年はあまりにもどん底すぎて何も憶えていない😅


まぁ、それでも今年は、それなりの年齢になって迎える〈5〉の年なので、良い事と悪い事が適度の量なら、自分なりに何とか対処しようと思います(笑)


今年が皆様にとって良き年になりますように。

本年もよろしくお願いいたします😃

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親父 or ジミー。

2024-12-29 | 家族
これが、今年最後のブログです。



          ◆



今秋、とある日曜日の夕方。

実家に帰り2階で片付けをしていたら、この服をみつけた。



両親が昔使っていたクローゼットの中に、この一着だけがポツンとぶら下がっていた。

ブルゾンというよりも、〈ジャンパー〉という呼び名の方が似合うアウター。

憶えている。
父のジャンパーだ。

といっても、晩年の父がこのジャンパーを着ている姿を眼にした記憶は全くない。

もっぱらこのジャンパーを父が着ていたのは、もうずいぶん昔・・・ワタシが4歳とか5歳の頃だ。

ワタシが幼い頃、春先や秋口に出かける時の父は必ずこのジャンパーを羽織っていた。
観光地とかに行った時の父はもっぱらカメラマン役だったので、一緒に写った写真は本当に数える程度なのだが、そんな数少ない写真の中の父は、ほぼこのジャンパー姿で写っていた。

中学生になった頃、この父のジャンパーを着てみたい、と思ったことがあった。

思春期に入り、ファッションにも興味を持ちはじめたワタシは、ある日、雑誌に掲載されていたジェームス・ディーンの写真に眼が行った。

写真の中の彼が着ていたブルゾンが、色は違えど、父が着ていたこのジャンパーにどことなく似ていたのだ。
(ピンと来ない方は、〈ジェームス・ディーン 赤いブルゾン〉で検索してみてください)

だが、思春期に入ると同時に反抗期にも入っていたワタシは、父に面と向かって〈お父さんのブルゾンを着てみたい〉と口にする勇気など、身体のどこからも湧いて来なかった。

もっともそれ以前に、反抗期の上に成長期にも入っていたワタシは、もうその頃には父よりも体格がよくなっていたので、仮に腕を通したとしても、羽織ることは難しくなっていたように思う。



          ◆



話は変わるが、ワタシにとって今年最大の出来事は、ダイエットに成功したことだと思っている。

一年前に比べると、12kgも減量できた。

おかげで心身ともに軽くなり、おまけに血糖値やら血圧やら脂質やらの数値も劇的に改善した。

風貌は大きく変わってどこから見ても50代のおじさんになってしまったけれど、体重だけをみれば、中高校生の頃とほぼ同じになった。


      〈もしかしたら・・・〉


ふいにそう思ったワタシは、片付けを中断してクローゼットの中から父のジャンパーを取り出し、意を決して袖を通してみた。



         着れた。



驚くほどスムーズに着ることができた。
試しにファスナーもあげてみたら、難なく上まで締めることができた。
どこにも窮屈な箇所がない。ピッタリだ。

そのままの姿で階段を降り、居間にある母の三面鏡の前に立つと、テレビを見ていた母が

〈それ、どこにあったんね?〉

と少し驚いた口調でワタシに声をかけてきた。

クローゼットの中にあった、と鏡の中のジャンパーを身に纏った自分を眺めながらワタシがそう応えると、

〈お父さん、よう、そのジャンパーを着とったねぇ・・・〉

と、鏡越しに見える母が、目を細めてそう言う。
しばらく鏡に写ったジャンパー姿の自分を眺めていたが、ひとつだけ違和感を感じた。

丈が、ずいぶんと短いのだ。

まるで「ビーバップ・ハイスクール」で加藤ヒロシが着ていた短ランばりに短い(笑)
鏡の隅に写っている母に向かってそれを言ったら、

〈まぁ、お父さんは、あんたよりも身体が小さかったけぇね〉

と、眼を細めたままそう答えた。

そうか、あの頃の親父はオレよりも小さかったのか。
あんなに大きく見えていたのに・・・

ワタシは、このジャンパーが好きだった。

派手さがなく、無骨で、作りがしっかりしていて、どんな時にも気軽に羽織える。

今にして思えば、その印象は、幼い頃のワタシが接していた父の印象そのもののように思えなくもない。

〈それにしても・・・〉

と、また鏡の中の母がワタシに話しかけはじめ、そして、こんな言葉を続けた。

〈あんた痩せたけぇ、そのジャンパー着たら、お父さんによう似とるねぇ〉

・・・なるほど。

このジャンパーを着てワタシが似るのは、ジミーではなく、やっぱり親父なんだな(笑)

まぁ、それも良しとするか😅



          ◆



今年もこのブログに訪問いただき、ありがとうございました。
皆様にとって、来年が素晴らしい年になりますように。
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