rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

茹だるような夏日

2015-07-19 22:34:25 | 空・雲・星・太陽たち
昨日は、世界がサウナと化したような猛烈に茹だるような暑い日だった。
実家のある小さな街の祇園祭の日なのに、小雨がぱらついてどうにも不安定な空模様。
夕方5時過ぎ、東側に建つアパートの壁が暗い青の空を背景に金色に輝いた。
もしかすると虹がかかるかもしれない。
時折窓の外を注意していると、小さい人が外で叫んだ。
東北東の暗い空に、くっきりと美しい半円を描いて虹がかかっている。
よく見れば、その外側にうっすらともう一つのアーチがあって、久々の二重の虹だ。
このまま雨雲が去ってくれたならとの願いも届かず、小雨は祭りに参加した。
それでも祭りは人で賑わっている。
今年の柄の浴衣を着た娘たち、浮かれて友達とカキ氷片手に練り歩く中学生男子、小さな子供たちも頭や手に光るペンライトのような物をつけてちょこまかと歩き、ハレの日を楽しむ。
祭りには、茹だる暑さも吹き飛ばす力があるのだろうか。
いや、暑さで酩酊状態になっているからこそ、いっそう祭りの効果がたち現れるのかもしれない。
昨日の虹は、現実と非現実、人界と神の世界にある結界を開放した。
カメラを持っていたけれど、写真を撮らなかったのは、そんな気配を感じたからと言っておこうか。