rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

軽やかな春だから、ドビュッシーとデュフィ

2018-04-09 22:28:29 | アート
Debussy: Reverie



the nautical club with cowes


homage to claude debussy

若葉が眩しく風にそよぐ心浮き立つ春だから、音楽も絵も軽やかにいこう。
どちらも伝統的技法から飛び出て、”間”の中に世界を見出した。
ドビュッシーより15年ほど遅れて生まれたデュフィは、相通じるものを感じたのであろう、ドビュッシーをリスペクトした絵を描いている。
鉄道が走り、自動車が馬車に取って代わろうとする、スピードの時代の到来は、人の意識を身軽にした。
彼らはいち早く其れを察知して、己の表現方法を駆使して世に放ったのだ。
時代の波の表面を、すうっと滑って駆け抜けるその爽快感は、わくわく心躍ることだったに違いない。
今、時代の大きな転換期だとは思うのだけれど、100年前の希望が勝る軽やかさは感じられない。
果たして何を求め表現すべきなのか、自分にできるのか、正直なところ戸惑いうろたえるのである。