rock_et_nothing

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繊細な心のうちをささやく、たとえば恋に揺らぐ思い ラウヴ

2020-05-05 23:01:37 | 音楽たちーいろいろ
ラウヴ - フィーリングス [オフィシャル・オーディオ]


ラウヴを知るきっかけとなったのは、夕方のFM放送から曲が流れてきたこと。
勤務を終えて車を走らせているとき、パーソナリティーの青山テルマの番組だった。
彼女のお勧めアーティストとして紹介されていた。
曲は、I like me better。
私自身としては、歌詞の内容に重きを置かずに曲のみを聴くけれど、大方の人は歌詞に感情移入をするという。
ラウヴが多くの人、おそらく20歳台未満に支持されているのだとすると、恋やもどかしい自分の感情を表現しているからなのだろうか。
いいことなのだけれど、食べたり、病気に怯えなくても治療のめどが立ったり、安心して眠れる住居があったり、余剰の楽しみを得られたり、生きることに余裕を持てる幸せな国に生きている私たちは、それでも満たされない空虚さに悩まされている。
どう自分を保ったらいいのか、どう他とかかわったらいいのか、他からも自分からも下される評価に優越感と絶望に揺れ動き、心は疲弊していく。
攻撃と渇望のめまぐるしい心の変動に、もうへとへとだろう。
ラウヴだけではない、ティーンエイジャーが親しむ歌には、なかなかに絶望色の強い歌詞が多い。
確かに、今だけではなくこの年齢の人にとってその傾向はあった。
けれども、流布する媒体が多くなり、より多くの発信者が現れたにしても、ここまで辛い心の内を叫ぶものが出てこようとは驚いてしまう。
そこがラウヴは、赤裸々感を直に出すことはしなく、感情の咀嚼が丁寧だ。
曲のバリエーションも幅があり、これから彼がどう展開されて深まっていくのか、注目していこう。

Lauv - I Like Me Better [Official Audio]




















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