とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

3月のラボ便り

2011年03月30日 | ラボ便り
3月のラボ便り


皆様こんにちは。
今月のラボ便りは、「凍結保存」に関してです。

今回の東北地方太平洋沖地震の影響を心配されるお声を数多く頂きました。
その中で一番多かったご質問が、
凍結してある受精卵は大丈夫なのか?というものです。

まず、
受精卵はクライオトップという細いストローのような棒の中で凍結され、
さらに一回り大きな容器に、お一人ずつ小分けに保管してあります。
そして、それらは液体窒素専用のタンクの中で固定された状態で、凍結が保たれています。

冷凍庫で凍結してあると思われている方が意外と多いように感じますが、
冷凍庫では、マイナス30℃前後が限度です。
しかし、受精卵の生存性を維持させたまま細胞を長期間保存するためには、
液体窒素の温度、マイナス196℃まで冷却することが必要です。
これにより半永久的に保存が可能になります。

ただし、当院では5年間という期限を設けさせて頂いております。
保存するタンクには限りがございますので、
お一人様あたり何十年も保管・・・というわけにはいかないのです。
また、完璧な凍結保存を維持し続ける為に、
常に液体窒素が定容量満たされるよう、液体窒素管理も徹底しております。

「凍結保存」は、保存した翌年度より1年毎の更新手続きが必要となります。
胚凍結同意書に、凍結期限と更新について記載してございますので、
しっかりと目を通されて下さい。

更新手続きを頂けない場合は、同意書内容の通りになりますので、ご注意下さい。

もうすぐ4月春ですが、
まだまだ朝晩は冷え込みますので、体調管理には十分お気をつけられてください。


とくおかLCラボスタッフより
とくおかレディースクリニック


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