とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

11月のラボ便り

2011年11月07日 | ラボ便り
11月のラボ便り


みなさま、こんにちは。

今月のラボ便りは、卵子と精子の“年齢”について
お話しさせて頂きます。

あるご夫婦を例にあげてみましょう。
お二人とも35歳のご夫婦(妻:Aさん、夫:Bさん)です。

病院に行って
「今日タイミング(性交渉)とって下さいね」
と言われました。

この時に排卵したAさんの卵子の年齢はいくつでしょう。

①排卵は生理が来てから14日ぐらいで起こるので14日歳?
②初めて生理が来たのが12歳だったから35歳-12歳=年齢23歳?
③Aさんが35歳だから卵子も35歳?

正解は③です。

では、この時に射出された精子の年齢はいくつでしょう。

①Bさんが35歳だから精子も35歳?
②思春期あたりに作られ始めただろうから20歳ぐらい?
③精子は毎日つくり出されているから1日歳?

正解は“③が近い・・・”です。

確かに、精子は、常に生産されているのですが、
精子がつくられ始めて完成するまでに、約80日かかると言われています。
つまり、この時に射出された精子の年齢は80日歳が正解です。

卵子は35’年’歳で、精子は80’日’歳、
なぜ、こんなにも差があるのでしょうか。

それは卵子が毎周期つくられるものではなく
Aさんが生まれたときにはすでに卵巣の中に在るためです。

もっと正確に言うと、
卵子は、Aさんがお母さんのお腹の中にいる時につくられ、
35歳の今まで、ずっと未熟な状態で保存されています。
この未熟な卵子に、
毎周期、
刺激を与え成熟させて、排卵が起こっているのです。
(その刺激が弱い場合には、
クロミッドやHMG注射などを使用して、しっかりとした刺激をおこないます。)

つまり、Aさんが35年間の中で受けたストレスや煙草などの影響も、
同じように、Aさんの卵子も受け続けて来たわけです。

女性の年齢が高くなると妊娠しづらくなるのは、このような理由があるためです。

11月に入り、気温もさらに下がっていきます。

女性も男性もみなさん体を過度に冷やさぬよう、
風邪などひかぬようお気をつけください。


とくおかレディースクリニック ラボスタッフより


とくおかレディースクリニック


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