とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

7月のラボ便り

2013年07月10日 | ラボ便り
7月のラボ便り


今月のラボ便りは、胚(受精卵)の評価方法についてです。

受精した卵が順調に成長すると、
一つの細胞が二つに分裂(分割)し、
二つの細胞が四つに分裂(4細胞期)・・・・・
という風に進んで行きます。

しかし、
同じ4細胞期の胚であっても、全て同じ状態という訳ではありません。
そのため、
胚を見た目で評価(グレーディング)しています。

その方法は
(1)一つ一つの細胞の大きさが等しいか
(2)フラグメンテーションの有無と量
で決められます。

(2)のフラグメンテーションとは、
細胞が分裂する際に生じる細胞が断片化したもので、
一言で言えば不必要なものなのです。

このフラグメンテーションが多いと、
その胚の状態はあまり良くないとされています。

ですが、
実際には、このフラグメンテーションについてはあまりよく分かっていません。
フラグメンテーション自体が、何か悪さをするというわけではなく、
フラグメンテーションの多い胚を調べると、
染色体異常を持つ胚の割合が高いと言われています。

つまり、
グレードの低い胚ほど、染色体異常がある可能性が高い=妊娠率が低い
ということになります。

ここで重要なのが“可能性”ということです。
グレードが低いと妊娠率は下がりますが、
必ず妊娠しないというわけではありません。
逆を言えば、
きれいな胚で、グレードが良くても、
妊娠しない場合もあるということです。

また、
同じ細胞数・グレードであっても、
20代の方と40代の方では妊娠率は大きく異なります。


とくおかLCラボスタッフより


とくおかレディースクリニック







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