とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

6月の看護部・検査部便り

2015年06月02日 | 看護部・検査部便り


6月の看護部・検査部便り


こんにちは。
6月に入り、
すっかりと過ごしやすい気候になりましたね。
もう少しすると梅雨になります。
お出掛けするなら今のうちですね!

今回は、”子宮外妊娠”についてお話致します。
”子宮外妊娠”とは、
その言葉通り、子宮以外の部位に受精卵が着床してしまう異常妊娠です。
発生頻度は1%前後です。

着床部位によって、
「卵管妊娠」「卵巣妊娠」「子宮頚管妊娠」「腹腔妊娠」に分類されますが、
98%が「卵管妊娠」です。
クラミジア感染症などによって、
卵管に炎症が起きていたり癒着や狭窄している場合に、
卵管妊娠が発生しやすくなります。

”子宮外妊娠”の場合、赤ちゃんがそこで成長することはできません。
自然に流産に至るのを待つ(待機療法)、
薬で消退させる(薬物療法)、
着床部位ごと受精卵を取り除く(手術療法)といった治療が必要となります。

”子宮外妊娠”に気付かずに妊娠が進行すると、
卵管や卵巣が破裂してしまうこともあります。
破裂する場所によっては、多量の出血を伴い、
最悪の場合は死に至ることもあります。

”子宮外妊娠”は、100%予防するということはできませんので、
早期に発見することが重要です。
妊娠検査薬で陽性反応が出ているのに子宮内に胎嚢が見えてこない場合、
血液検査をして”子宮外妊娠”の可能性を調べます。

また、ご本人が「生理がきた」と思っていても、
その出血が生理ではなく不正出血で、”子宮外妊娠”していた、
ということもあるので確実に判別することが大切です。

出血した時に、いつもの生理と違う様子(出血量が少ないなど)がないか、
基礎体温は下がっているか、をしっかりと確認なさって下さい。

通常、生理がくると基礎体温は下がります。
それが高いままだと、生理ではない可能性も考えられるのです。
もちろん、
基礎体温だけで”子宮外妊娠”の診断をすることはできませんが、
大切な指標であり早期発見にも繋がります。
測っていないという方は、今後測るようになさって下さいね。

当院では毎周期、
生理が来てしまった時、
もしくは妊娠判定で陽性が出た時に診察を行っています。
”子宮外妊娠”の有無を確認するために非常に重要な診察ですので、
必ず受診なさるようにして下さい。


写真のお花は、先月、母の日に贈ったものです。
都立大学にあるお花屋さんでアレンジして頂きました。
今月は父の日ですね!


とくおかLC看護部・検査部スタッフより


とくおかレディースクリニック

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