とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

不妊の定義「2年」→「1年」 日本産科婦人科学会

2015年06月22日 | 不妊


日本産科婦人科学会(藤井知行理事長)が、
20日、
妊娠を希望しながら一定期間妊娠しない「不妊」について、
妊娠が成立しない期間を「2年」から「1年」とする方針を発表しました。

既に、
国際的には「1年」とするのが一般的です。

今朝のテレビ番組で、
司会の夏目三久さんが、
「(不妊期間が1年と短くなると)精神的に追い込まれるような気がします」
と仰っておられましたが、
ただ今30歳の夏目三久さんはまだ余裕がありますので、
そのような回答になろうかと思われますが、、、。

ですが、
現実では、
40代前後の方々が不妊治療を希望され専門施設に来られます。
その年齢は年々上昇している現実があります。
従事している我々でも、
35歳未満で来られる方を「お若い」と思ってしまうほど、
今現在の女性は、かなり晩産化傾向にあります。

女性の卵巣年齢を考えると、
35歳でもそろそろ微妙な年齢となります。

ですから、
40歳前後の方々が、
ご自分達で2年ほどタイミングをとられて、
「やっぱり妊娠しないから専門施設へ行こうかしら。」
出向いた専門施設でも
「まずはタイミングから。自然でやっていきたいです。」
それでは、なかなか授からず、
「ステップアップを考えようかしら。」では、
時すでに遅かりし・・・という現実がございます。

ステップアップというのは、
その年齢にとって、
より妊娠しやすい=妊娠の確率の高い治療を選択するという事です。

何も問題のない20代、30代前半の方々に対して、
いきなりステップアップ治療という事はございません。

卵子はアンチエイジング出来ません。
妊娠出来る期間は限られています。
卵子が歳をとると、
染色体異常が増える=妊娠に至らない、
また、なんとかようやく妊娠しても流産率は高くなります。

ですので、
今回の「2年」→「1年」という変更は、
妊娠可能なタイムリミットが迫っている方々向けの定義なのだと思います。

8月に最終決定になるという事ですが、
妊娠可能期間は、感情でどうにもなる事ではありません。

女性の皆様は、
ご自分にとって正しい選択をして、
後悔のないよう進まれて欲しいと思います。


 追伸 - クリニックのある都立大学にて。
      雨上がりに綺麗な虹が出ました。
      感動しました。


ーby事務長ー


とくおかレディースクリニック




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