7月のラボ便り
皆様、こんにちは。
7月に入り、蒸し暑い雨続きとなりそうですね。
水分補給をしっかりと行い、どうか熱中症などにお気を付けて、お過ごしください。
今回のラボ便りでは、「体外受精の歴史」について、ご説明致します。
世界で初めてヒトの体外受精に成功してから、今年2018年7月25日でちょうど40年を迎えます。
この世界初の体外受精は、
イギリスのロバート・エドワーズ教授とパトリック・ステップトー医師により成されました。
卵管に異常がある為に、自然妊娠に至らなかった女性に体外受精を行ったのが始まりです。
この時(1978年7月25日)に誕生した女の子が、今年40歳になられるルイーズ・ブラウンさんです。
ルイーズさんの誕生はその後の不妊治療の大きな希望となりました。
ルイーズさんは2002年にご結婚され、2006年に自然妊娠で元気な男の子をご出産されております。
「体外受精で生まれた女性が将来、健康な子供を産むことが出来る」という証明になりました。
2010年にロバート・エドワーズ教授は生理学・医学賞を受賞されています。
(1988年にパトリック医師は死去されました。)
現在、ルイーズさんはご自身の経験を元に、
体外受精についての講演を、世界各国で行なっておられます。
今年の5月には来日され、六本木ヒルズでも講演されていました。
そこでルイーズさんは
「父も母も、ただ赤ちゃんが欲しかっただけ。世界を変えようなんて考えていなかった。
私から始まった体外受精が、今や世界で1000万人近いとも言われる子供の誕生をもたらしているのは素晴らしい。
自分の健康に不安を抱いたことはないし、子供を産めることも示せた。
私の存在が不妊に悩むカップルの希望になるはずだ。」
と語ったそうです。
この、勇気ある始まりがなければ、今のような技術の進歩はなかったと思います。
改めて、体外受精という技術の先駆者達に敬意を持って、日々の治療に取り組みたいと感じます。
一人でも多くの不妊に悩む方が妊娠できるよう、より一層精進して参りたいと思います。
とくおかLCラボスタッフより