8月のラボ便り その1
皆様、こんにちは。
8月スタート致しましたね。
夏真っ盛りですね!
今回のラボ便りでは、「精子の老化」についてお話します。
精子の頭部には、DNAが入っています。
DNAは、遺伝子と呼ばれる身体の情報が入った大切なものです。
精子のDNAがダメージを受けると、
受精が正常に起こらなかったり、
受精した後に胚の成長が停止する原因となります。
そのような精子の割合が高くなると、妊娠率が下がり、
また、流産率が高くなるという報告もあります。
DNAがダメージを受けた精子は、
見た目や運動性だけで分かるわけではありません。
精液検査にて精子濃度や運動率、奇形率に問題が無かったとしても、
DNAがダメージを受けた精子の割合が高い場合もあります。
日常生活において精子のDNAにダメージを与える原因には、
主に酸化ストレスが挙げられます。
酸化ストレスを受けることは、いわゆる老化といわれています。
(※酸化ストレスについては、6月の診療部便りで詳しくご紹介しておりますので、是非お読み下さい。)
精子は数ある細胞の中でも、酸化ストレスを受けやすい細胞=老化しやすい細胞です。
精子の細胞膜(精子自体を包んでいる膜)は、酸化ストレスの影響を受けやすい物質で出来ています。
また、精子は細胞そのものが小さく、含まれている抗酸化物質(酸化ストレスを軽減する物質)が少ないのです。
そこで、老化から精子を守る為に、
日常生活で気をつける事としては、次回に書かせて頂きますね。