大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

ジジ・ラモローゾ:016『先生と小林さんと』

2020-02-20 13:38:42 | 小説5

ジジ・ラモローゾ:016

『先生と小林さんと』  

 

 

 燃えるゴミの袋とカラス除けの網を持って家の前に出ると、お隣りの小林さん。

「お早うございます」

 キチンと挨拶すると、ビクッとしてこっちを向いて「あ、おはようジジちゃん(^_^;)」と、焦り気味。

 悪さしに来たカラスに気をとられていたのかと視線を空に向ける。

「違うのよ、なんか変な人がうろついてて」

 小林さんの指さす方を見ると、横丁の方から不審な二人の男……一秒で気が付いた。

 せ、先生!?

 そう、担任のA先生と学年主任のB先生。

 向こうも同時に気が付いて、足早に近づいてくる。

「あ、うちの学校の先生です」

 小林さんは「あら、そうだったの」と緊張を解くと、向かってくる先生に一礼して、軽くわたしの肩に手を置いてから家の中に戻った。あたしの込み入った事情に踏み込んではいけないという気遣いと労りが感じられた。

「おはよう、屯倉さん(o^―^o)」

 作り過ぎの笑顔でA先生は声をかけてきて、B先生はあいまいに頷いた。

 

 東京から来るのに二時間以上かかる。それも、こんな朝に、始発電車にでも乗らなきゃ間に合わないよ。

 

「お祖母ちゃん、先生が来たあ!」

 ペコリと一礼だけして、玄関開けてお祖母ちゃんを呼ばわる。

 お祖母ちゃんは、脚が悪いのですぐには出てこれない。

「いやあ、空気の良いところだね」

 わざとらしく深呼吸。

「わたしに、用事なんですか?」

「うん、学校忙しくって、なかなか来れなくって、今日は僕もB先生も午前中が空きだったんでね」

「そうですか」

 そう言いながら嘘だということぐらいは分かる。先生二人がそろって半日空いてることなんてありえない。

 木曜の二時間目はA先生の授業だってこと憶えてるもん。

「まあまあ、わざわざ、ありがとうございます」

 お祖母ちゃんが出てきて恐縮の態を取り繕う。お祖母ちゃんだって教師の女房だったんだ、担任と学年主任そろっての家庭訪問(それも、他府県の祖母の家まで)が特別なことだってことぐらい分かってる。

 ワッチャー!

 A先生がカラスの網を引っかけて、ゴミが散乱!

「あ、わたしがやっとくから」

 小林さんが、箒と塵取りを持ってすぐに出てきてくれる。

 このタイミングの良さは、ドアスコープから見ていたんだと思う。でも、単なる覗き趣味ではなくって、純粋に心配してくださっての事なんだ。あとでお礼を言っておこう。

 

 出席日数に問題はない。停学課題もよくできている。学年末テストは受けて欲しい。仮に学年末テストを受けなくても進級に問題はない、問題はないが成績は下がる。相談したいことがあったら電話してほしい。停学中、どんな生活をしていたか。

 

 箇条書きにしたら、以上のようになることを二三度繰り返して、三十分ほどで先生たちは帰って行った。

 

「……疲れたあ」

「お祖母ちゃんやっとくから、横になっておいで」

 先生たちにお出ししたお茶の片づけをしようと思ったら、お祖母ちゃんが全部やってくれる。

 リビングを出て自分の部屋に足を向けてところで思いつく。

「あら、どこ行くの?」

「小林さんにお礼言ってくる」

「早く帰っといでよ」

「うん」

 

 ドアホン押すと、小林さんは直ぐに出てきた。

 ゴミのお礼を言うと「いいのいいの、お隣り同士なんだから」ニコニコと言葉をかけてくれる。

「ちょうどよかった、クッキー焼いたところだから、ちょっと待ってて」

 小林さんはキッチンに戻る。オーブンを開ける音がして、香ばしい匂いが押し寄せてくる。押し寄せているのは小林さん。体中にクッキーと優しさをまとわらせて紙袋に入れたクッキーを「はい、どうぞ」。

「ありがとうございます」

 お礼を言って顔をあげると、下駄箱の上の写真が目につく。

 写真は、制服姿の男の人だ。

「あ、うちの亭主。玄関の魔よけにね」

 悪戯っぽく笑った顔は、わたし以上にJKっぽい。

「あ、かっこいいですね」

「フフ、ありがとう」

 

 それだけの会話で帰ってきたけど、お祖母ちゃんが教えてくれた。

 小林さんの旦那さんは自衛隊の一佐っていう偉い階級だったんだけど、一昨年亡くなったんだ。

 とりあえず、部屋に籠ってひと眠りすることにする。

 先生が来たのは苦しいだけだったけど、小林さんとお話しできたことは良かった。

 昼まで寝ます。

 

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オフステージ・(こちら空堀高校演劇部)・46「エリーゼのために・1」

2020-02-20 06:47:48 | 小説・2

オフステージ(こちら空堀高校演劇部)46

『エリ-ゼのために・1』   




 それは違う!

 俺も谷口も言い続けてきた。

 コンクールを射程に入れた文化祭の上演作品である『エリ-ゼのために』はけっして転校生の三宅さんがモデルではないと。

 なぜなら『エリ-ゼのために』の企画は三宅さんが転校してくる半月前にはできていたからだ。
「十代の現在(いま)でしか書けない少女像を書こう!」
 空堀商店街名物からほり屋の冷やしコーヒーで乾杯しながら誓い合った。

 あのころのアイドルは美容院のサンプルみたいに人工的だった。
 清楚・可愛い・清潔・分かりやすい等々の要件をミキサーにかけて固めて輪切りにしたように均質だった。
 ま、いまから思えば「~ではない」という否定形でしか自己規定や価値判断ができない高二病だった。
 谷口の部屋で売り出し中のアイドルM・Aの新曲テープを聞こうとしたら、手入れの悪いラジカセの為にテープがオマツリワカメになってしまい、憂さ晴らしにビールを引っかけたのが悪かった。
 しかし、動機はともかく創作劇を書こうという気持ちは天晴であった。

 谷口が文章を書き、俺が二次元化した。

「それは朝丘アグネスや、そっちは南淳子や、あかんやっちゃなー」
「そういうこれは岡山百恵やないかー」
 文章と二次元の違いはあったが、二人の作品は、やっぱり美容院のサンプルだ。

 ただタイトルだけは決まっていた。

『エリ-ゼのために』

 当時のアイドルには無い名前、名前だけで万人のイメージを喚起させるインパクト。
 夏真っ盛り、冷房の効かない俺の部屋、階下の調剤室から立ち込めてくるドイツの新薬の香りで浮かび上がったのがエリ-ゼだった。
「「これはエリ-ゼとちゃう!」」
 呻吟していた俺たちの前に現れたのが彼女だった。

 三宅エリ-ゼ

 当時珍しい帰国子女、日本人の父とドイツ人の母を持つ栗色のロングヘアー。
 少しドイツ訛の、それでいて正確な日本語、直接口をきいたことはないが、友だちと下校の正門で「ごきげんよう」の挨拶をしていた。
 じきにそぐわないと自覚したのか「さようなら」に置き換わるが「さいなら」というような大阪原人の風には染まらない。
 偶然を装ってすれ違った図書室前。髪の香りはエメロンシャンプーなどではなかった。

「エリ-ゼが降臨してきよった……」

 俺たちのイメージははっきりした。
 一か月後、ストーリーとラフができあがった。
 明らかに三宅エリ-ゼに影響されているんだけど、俺も谷口も自分の中にあったエリーゼの具現化だったと信じた。
 ほら、仏師とかが言うじゃないか、仏様を彫るんじゃない、木の中におわします仏様を掘り出すんだって。

 雨の季節になってプロットとラフは精緻になってきた。

 俺は、エリ-ゼを二次元から三次元に昇華させた。

 そうなんや、それがあの人形や。
 それがなんでミイラかて?

 まあ、ちょっとお茶飲ませてくれるか。

 車いすの子が器用に車いすを旋回させてお茶を入れ替えてくれる。
 四十三年前の演劇部の子たちが、あのころの時空からやってきたような親しさを感じさせてくれる。

 雨はまだ降り続いている……。
  

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ヘアサロン セイレン ・2『ワンカールミックス』

2020-02-20 06:37:26 | 小説4

ヘアサロン セイレン ・2

 『ワンカールミックス』 

 

 とにかく、先週はさんざんだった。

 なめてかかった訳でもないのに、中間テストはさんざん。
 終わってから考えると、大半の先生が二年になって入れ替わった。半分は新転任の先生で「こんなのありかよ!」って問題。怒るってか笑っちゃうのは、日本史Bのリョウ君先生だ。飛鳥、白鳳、天平の仏像ずらっと並べて、背の高い順に並べなさい。東大寺の大仏が一番なのは分かるけど、弥勒菩薩半跏思惟像なんて、広隆寺、と中宮寺のも区別つかないのに、まして高さ。それもリョウ君先生は「背の高さ」って書いてた。あんな座りっぱなしの仏さんの背の高さ、どうやって分かれってのさ!

 弟とはつまんないことでケンカして泣かしてやったら、仕返しに椅子に剣山置かれ、日本史でむかついてドカっと座ったもんだから、マジでお尻に刺さちゃって、お母さんに涙目で薬を塗ってもらった。痛さもともかく、雑菌なんか入っちゃって跡が残ったら修学旅行で、みんなとお風呂にも入れない。

「美保、そのお尻の点々、なにかのタタリ!?」とか、オカルトフェチの七菜なんかに言われそう。将来カレと(今は、まだいないけど)Hするときにそんなの見られるのゼッタイやだもん。そんなサゲサゲ気分の時に、弟は襖ガラリと開けちゃうし、悪気ないのは分かってる。姉弟三人で八畳使ってるんだから、弟にすれば、ただ自分の部屋に入るだけの感覚。一瞬みんなが凍り付いて、あたしの悲鳴、弟のさすがの「ごめんなさい!」

 でも、これを許すほど寛容ではないあたしは、タオルで腰を巻いて、レシーブみたくして弟をひっつかまえ、仕返しにオケツむき出しにしてペンペンしてやった。ペンペンしたオケツの蒙古斑に気づいて「こいつも、まだガキなんだ……」 しみじみしたところを、妹の桃花にシャメられていたとは気づかなかった。あたしのバスタオルはレシーブキャッチのときに外れていた。
 やっと身繕いして冷静になったら、桃花が、さっきの動画をYOUTUBEに流してニマニマ。
「桃花あっ!!!」
 削除するまえにアクセス数を見たら、五十九件の数字! あたしは再び凍り付いた。
 画像は、あたしの美尻は映っているけど顔は出ていない。そこに一抹の期待を抱きながら眠りについた。これで眠れるんだから、あたしの神経もかなりのもんだと思う。

 とどめは昨日の雨だった。

 ハーパンにTシャツだったから、まだ助かったけど、コンビニ帰りに、セダンに思い切り水たまりの泥水をかけられる。香しい匂いに気づいて胸元を見るとTシャツのハートマークに!マークを付けたような3Dのシミ……水たまりの水をよく見ると、泥水にふやけながら粉砕された、犬の糞! 臭いからして、胸の!マークはその一部。家に帰ると「髪にもついてるよ」と、この少子化の時代に三人も子どもを生んだ母親が表彰状物のすまし顔で言う。犬のようなうなり声あげて(あとで桃花が言っていた)お風呂に突撃。シャンプー三回やって、お気にのTシャツは、ちょうど明日が生ゴミのゴミ箱に突っこむ。

 で、髪を乾かしたら、ボサボサカサカサに跳ねて、ちっともまとまらない。

 というわけで、あたしは近頃近所にできた「セイレン」という美容院の椅子に収まっている。
「もう、夏用にバッサリやってください!」
 と、これから自衛隊にでも入隊するような元気さで宣言した。
「でも、もったいないな。元々の髪質はいいから、長さはこのままで、トリートメントとワンカールミックスパーマにしませんか。ほら、仕上がりはこんな感じ」
 睡蓮さんというマニッシュな美容師さんがタブレットにあたしの顔を取り込んで、説明してくれた。
「あなた、うなじがキレイだからショートも似合うんだけど、ちょっと首の後ろのホクロ気にしてるでしょ」
 言われてみればそうだ。小学校のころショートにしてて、友だちから「虫が留まってる」と言われたことがある。
「暑かったら、ポニーテールにしたら、これくらいの長さならごまかせる」
 一瞬、生指のタコヤマの顔が浮かんだが、染髪するわけじゃない。これくらいのカールならお目こぼし。なんたって、そのへんは緩い都立高校。

 一息吸って「お願いします!」

 この髪は楽だった。

 風呂上がり乾かすだけで、元のワンカールミックスが戻ってくる。朝の起きたてでも、軽く髪を揺すって、手櫛で元に戻る。それに、このワンカールミックスは風通しもよく、初夏のいまでも、首に絡む髪が気にならない。

 そして、もう一つの驚きは、いろんな問題が、ワンカールでスルーしていくことだった。苦手な日本史も(今度はヨロイを時代順に並べろ。あたしは時代考証家になりたいわけじゃない!)ギリギリ五十点で評定三をキープ。
 水たまりのそばを歩いていても、タッチの差でタイミングがワンカールして助かっちゃう。

 あれ……ってのもあった。

 三年生のSさんにコクラレタ! 気分はアゲアゲだったけど、すぐに返事しては女がスタル。
「ちょっと、考えさせてください……」
 と、もったいをつけた。友だちは「もったいない!」とオヤジギャグをかましていたけど、正解だった。
 Sさんは、同学年にMさんという彼女がいた。それが、近頃冷たいので、その反発で無意識ってか、悪気なく、あたしにコクッタわけ。だからMさんが進路のことなんかで忙しかっただけと分かったら、すんなり元の鞘に収まった。あそこで、うっかり即OKなんて言っていたら。そのあとは、とんだ愁嘆場だっただろう。けっきょくワンカールで事が済む。

 秋になって、またセイレンに行き睡蓮さんにやってもらった。

 今度はトリートメントなしでカットしてワンカールミックスパーマだけ。
「おや、首筋のホクロ、なくなりましたね」
 睡蓮さんが言った。

 あれは、あたしの悪運のサインだったのかもしれない。それが消えたのも……まさかね。

 セイレンがどこにあるか? それはナイショ……。

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ここは世田谷豪徳寺・17《ドッペルゲンガー》

2020-02-20 06:26:30 | 小説3

ここは世田谷豪徳寺・17
《ドッペルゲンガー》
        


 

 試合がフルセットまでいってヘゲヘゲの時に、相手のセッターの子がうちに見えてん……

「それで……?」
「それがな……そのもう一人のうちがやるようにセットしてボール上げたら、隣の子がバックアタック決めてくれて、きれいに勝ててん。あとでビデオ見たら、相手のセッターは全然違う動きしてた」
「ふ-ん……恵里奈って、瞬間未来の自分を見たのかもね」
「未来の自分か……」

 そんなとりとめもない話をして、クリスマスイブの夜はふけていった。

 それでも今朝は早起きして、朝食前にひとっ風呂。

「ゆうべ、まくさ歯ぎしりしてたで」
「そういう恵里奈は、なんかうなされてたよ」
「ほんま?」
「きっと、ドッペルゲンガーの話のせいだ」
 あたしが、ポツンと言うと二人はお湯をかき分けて、あたしの側に寄ってきた。
「お湯を通して見ると胸って大きく見えるんだね……」
「ど、どこ見とんねん!」
 恵里奈は慌てて胸を隠した。
「で、ドッペルゲンガー見ると……見た話すると、体に悪いっていうよ」
 自信があるんだろう、まくさは、隠しもしないで聞いてきた。
「本によく書いてある。ドッペルゲンガー見ると体に変調が起きるって」
「あ、うち、そのあと盲腸で入院したわ!」
「盲腸の手術って、体の毛剃るんでしょ?」
「え、うん……こら、変なとこ見るんやない!」

 お馬鹿な朝風呂だった。

 でも体にはいいようで、朝ご飯が美味しかった。アジの一夜干しに納豆。近所のベスト豪徳寺でも同じようなものがあるし、似たような朝食は、ときどきお母さんも作ってくれるけど、断然ここのは美味しい。きっと温泉の効能なんだろう。納豆が苦手な恵里奈の分も引き受けてご機嫌だった。
 納豆一鉢分の幸せ。温泉ならでは……あたしは温泉大好き少女になってしまったようだ。

 二人には、ああ言ったけど、あたしはドッペルゲンガーを信じていない。

 本は好きだけど、ああそうだと思うことと、それは無いだろうということがある。
「白鳥は哀しからずや空の青海のあをにもそまずただようふ」
 若山牧水の短歌。
「明るさは滅びの徴であろうか、人も家も暗いうちは滅びはせぬ」
 太宰の一節。
「二十一世紀を生きる君たちへ」
 司馬遼太郎さんのエッセー。

 こういうのは、そうなんだと頷ける。

 ドッペルゲンガーは、それは無いだろうの部類。

 でも、こういう女子会では面白い。まあ、まくさも恵里奈も分かっていながら面白がってるんだ。こういう話が出来るのは、気の置けない友だちということもあるけど、あたし自身が社交的に成長したのかと思うと嬉しい。白石優奈と友だちになれた事と合わせて、今年の数少ない収穫。もち一番は帝都に入れたこと。

 ふいに四ノ宮クンが浮かぶ。こいつは当然、それは無いだろうの部類……て、やつのことは、どんな本にも出てこない!

 帰りの電車。まくさと恵里奈は湯疲れか、コックリコックリと船を漕いでいる。あたしは、いろいろ頭に浮かんで来るせいか、目が冴えていた。
 緩いカーブを曲がるとき、複々線の線路を新型の電車が来るのが見えた。
 性能がいいんだろう、速度が十キロほど早く、カーブでこちらの電車を追い越していく。
 真ん中の車両あたりから視線を感じた。

 瞬間一メートルほどの距離で、その人と目が合った。

 ……三十歳過ぎのあたし。

 数秒間あたしとあたしは見つめ合っていた。向かいには夫らしい男の人。その横の女の子が「お母さん」と呼びかけているのが、過ぎゆく列車の中、口のかたちで分かった。

 あたしは、この話はだれにもしないと決意した……。

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