魔法少女なんかじゃねえぞ これでも悪魔だ 小悪魔だけどな(≧▢≦)!
29『藪から棒』
「とりあえず、その服なんとかしねえとなあ(^_^;)」
エルフの王女レミは、マユの叫び声で着替えたばっかのフンワリワンピを吹き飛ばされて。取りあえず、そこら辺の落ち葉をかき集めて蓑虫みてえになってやがる。
「いいのよ、あの驚きっぷりで、あなたの魔力のスサマジサも分かったから」
「んでも、その格好じゃあんまりだろ。マユが魔法で服を出してやっから」
「アハハ、そうしてくれたら嬉しいんだけどね(^_^;)」
「あんまりファッションのセンスには自信ねえんだけどな……とりあえずファッション雑誌でも見て考えようよ」
マユは、とりあえずローザンヌにあった最新号を出したぜ。
「このタンク付きトロピカルTシャツに花柄フレアースカート、ストローハット付きなんてどうだ?」
「……あの」
「じゃ、このゴスロリモテカワ系なんかどうだ。知井子ってやつがこんなの着てんだけどよ、あ、こっちのもいいかも……ん、どうかしたか?」
レミは、じっとうつむいてやがる。
「……やっぱり、あなたを騙すことなんてできないわ」
「騙す……どういうことだ?」
「……やっぱり、あなたを騙すことなんてできないわ」
「騙す……どういうことだ?」
「マユが、魔法で服を出してくれたら……もう契約成立ってことになるの」
「え……マユをハメようとしたのか!?」
「……うん」
アホー
アホー
鳴き声がしたかと思うと、上を飛んでたカラスが糞を落としやがってレミのホッペに命中させやがった。レミは、一瞬ドキリとしたけど、そんなに驚いてねえ。なんか間が抜けててマユはクスっと笑っちまった。
「…………」
「あぁ、ごめん笑ったりしてよ……」
「あぁ、ごめん笑ったりしてよ……」
マユは、ティッシュを出して拭いてやろうとした。レミは、のけ反りやがる。
「なんだよお(`△`)」
「それもダメ……わたしのために何かしようとしたら、それも契約したことになる」
アホーとカラスが、また鳴いた。
アホーとカラスが、また鳴いた。
シャクに障ったんで、カラスを石にしてやった。
ポト
カラスは「アホー」の「ホ」の口をしたまま落ちてきやがった。
「あ……それ、お父さんの監視用のカラス……ヤバイよ」
「ハァ、もういいよ」
「あ……それ、お父さんの監視用のカラス……ヤバイよ」
「ハァ、もういいよ」
「え……」
「とりあえず、レミの味方になってやんよ」
「ほ、ほんと( ゚Д゚)!?」
思わず立ち上がるレミ。
思わず立ち上がるレミ。
その勢いで、身にまとった落ち葉が、いっせいに落ちてスッポンポン。でも、それにも気づかないほどレミの驚きと喜びは大きいみてえだ。
ちょっとクセのあるやつみてえだけど、悪い奴じゃなさそうだ。
「あぁ……とりあえず、その格好、なんとかしよう」
「あぁ……とりあえず、その格好、なんとかしよう」
「……あ(;'∀')」
「えい……あれ?」
とりあえず、ファッション誌最新号に載ってた服を着せたんだけど、服はタグが付いたままレミの前に置かれた状態だぜ。
「これ、着ちゃったら、もう後戻りできないよ……」
「いいから、早く……着ろって言ったら、さっさと着ろヽ(`Д´)ノ 」
「あ……ありがとう(;'∀')!」
レミは、大急ぎで服を着やがる。
そのとき、マユが木の葉を吹き飛ばして出来た半径10メートルほどの森の広場。その向こうの薮で人の気配がした。
「だれだ、そこに居やがるのは!?」
マユは、レミを庇うように立ちふさがったぞ。
薮から……棒みてえな男が現れやがった。
そのとき、マユが木の葉を吹き飛ばして出来た半径10メートルほどの森の広場。その向こうの薮で人の気配がした。
「だれだ、そこに居やがるのは!?」
マユは、レミを庇うように立ちふさがったぞ。
薮から……棒みてえな男が現れやがった。
☆彡 主な登場人物
- マユ 人間界で補習中の小悪魔 聖城学院
- 里依紗 マユの同級生
- 沙耶 マユの同級生
- 知井子 マユの同級生
- 指原 るり子 マユの同級生 意地悪なタカビー
- 雅部 利恵 落ちこぼれ天使
- デーモン マユの先生
- ルシファー 魔王、悪魔学校の校長 サタンと呼ばれることもある
- レミ エルフの王女
- 黒羽 英二 HIKARIプロのプロデューサー
- 光 ミツル ヒカリプロのフィクサー
- 浅野 拓美 オーディションの受験生
- 大石 クララ オーディションの受験生
- 服部 八重 オーディションの受験生
- 矢藤 絵萌 オーディションの受験生
- 片岡先生 マユたちの英語の先生