「洋画家に比べると、きっと日本画の作家のアトリエには嘘があるよ」
佐橋が「アトリエの画家たち」を見て、そう言ったのは意外でした。
「うそ?」
「取材が入るから、ちょっとアトリエを片付けたりしてね」
なるほど〜
確かにわたし達の好きな丘人さんや善彦さんのアトリエやご本人のポーズにも、少し構えた感じがはありますね。
「では、この方はどうなるの?」と私がこのページを開いて佐橋に聞いてみると、
「うーん、こんなに片付いたところで、絵が描けるわけがない。。。
いや、東山魁夷ならここで描くのだろうな。嘘はきっと無い。」
「そうでしょ、。そう思わせるでしょ、東山魁夷は。。その事自体がもう立派なのよね〜」と私。
そうなのです。
写真の隣のページの解説を読むと、東山さんは、ふすまの奥の整理された場所から使う絵の具や
道具を一つづつ、出してはまた仕舞いながら作品を描くとありました。驚きですね。
アトリエが、その画家と作品を如実に物語ることがよくわかり、大変良い勉強になりました。
次回は最後に高山辰雄のアトリエをご紹介して、このシリーズを終えようと思います。
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