あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

アートウオークセラピーで葉山を歩く(神奈川)

2009-06-11 22:40:17 | カントリーウオーク
 山浦敬子さんの企画で年4回、三浦半島の隠れた魅力を探しながら
歩くアートウオークセラピー。今年2回目が5月最後の日曜日に開催さ
れたので参加した。

 2009年5月31日(日)



 いつものように京浜急行新逗子駅に10時に集合、バスで一色(いつし
き)住宅バス停まで行き、10時25分にスタートする。

 県道27号の北側、滝ノ上から平ノ越へと、静かな住宅街を次第に高
度を上げる。道路際の高い壁面に、ビオウヤナギに似た黄色い花がたく
さん咲いていた。

 かなり上がって左折し、T字路際まで進むと、自宅のビワを採っている
男性がいる。声をかけたら「どうぞ」と言われ、とりたての実を一つずつ
いただく。小粒だが、食べてみたら甘かった。

 スペインから10年前に来て、スペイン語などを教えているという方だ
った。

 高台の住宅に沿って進む。家が尽きるあたりで北側の展望が開け、谷
を隔てた住宅と、緑濃い森がよく見える。


 そばの民家のビワも、色づいて食べごろである。


 その横を下ると、古くからの農家らしい家があり、庭にキスゲが咲き、
かたわらに古い石うすが放置されていた。

 近くの電柱の表示は一色1234番地。そばのタイサンボクが花を開い
ていた。小さい三差路際に、平松地蔵尊のお堂があり、その前に、元文
年代(1736~41)などの青面金剛が並んでいる。

 南側の前田で県道を横断し、一色小の南へ。一色小の壁面には、卒業
制作の大きなタイル絵とペンキ絵が幾つかあり、いずれも海や川をテーマ
にしたものだった。


 小川沿いに上原まで進み、介護老人ホームの横を上がって国道134号
を横断する。国道手前の、宮内庁御用達の海藻店「すずきや」は純和風の
古い建物、渡った先は、洋菓子が評判らしい鴫立亭(しぎたつてい)。柱を
生かしたデザインの建物である。


 鴫立亭横の細道を入る。南側は、緑の多い葉山御用邸の塀が海岸まで
続く。その横を進み、黒松林に覆われたしおさい公園に正午ちょうどに着く。


 海からの風がさわやか。松の下にシートを敷き、海を眺めながら昼食と
する。

 近くから参加のTさんは、三段重箱にちらし寿司をたくさん詰めて持って
来られ、皆さんに配る。


 予想外の好天となり、波静かな砂浜には家族連れが多く、海に入って
水遊びする幼児や児童もいる。バーベキューをするグループもあり、この
一角だけは、葉山らしい雰囲気にあふれている。


 食事を終え、いつものように敬子さんのオカリナ演奏に合わせ、「みかん
の花咲く丘」や「浜辺の歌」などを、みんなで合唱した。


 海を背に記念撮影をして、午後のハイキングコースに向かう。公園の北
から住宅地を抜け、県道207号森戸海岸線を横断し、まずは森山神社へ。

 緑に囲まれた社殿は、コンクリート造りながら風格がある。ちょっとした高
台なので、午前中通った南側の展望が得られ、境内にはコバンソウガたく
さん咲いていた。


 隣の玉蔵院も、本堂はコンクリート造り。境内には、葉山町文化財の庚
申塔や、大きな宝篋印塔(ほうきよういんとう)、赤い衣を付けた六地蔵など
がある。南に延びる参道は、りっぱなイチョウ並木になっていた。

 国道134号に出て、旧役場前バス停の横にある「はやま三ヶ岡山緑地
つつじコース」の道標に従い、北側の菖蒲沢の住宅地へ。

 道は背後の大峰山に向かって急勾配で上がる。途中、「中畑初子仕覆
工房」との標札の家があった。今日の参加者のお一人が作品を最近見た
とのこと。「仕覆」とは、お茶道具をしまう巾着袋のようなものだという。

 偶然のお宅を発見して、その人もビックリ!。

 その先数軒ほどで家が尽き、豊富な広葉樹林の中の山道にかかる。木
の段も設けられ、結構傾斜もあるが、ウグイスが鳴き緑が一杯なので、気
持ちよく上がれる。


 ひとしきり上がって稜線に出た。道標とベンチがあったので、ここでゆっ
くりと休憩。広葉樹の切れ間から、北側の堀之内方面の山並みと住宅が
眺められる。

 このあたりは東の尾根と呼ばれている。稜線上を西に向かう道も広葉樹
に覆われ、アップダウンは少ない。木々には、タブ、エゴノキ、シイ、ハゼ、
スダジイ、シロダモなどの名札が付いていた。


 樹林の間から、ちょっと霞んではいるが森戸海岸や家並みなどが間近に
見下ろせる。

 稜線の中央が標高148mの大峰山頂。東屋(あずまや)があったので、
再度小休止して水分補給などする。


 ここから稜線を離れ、北に下るアジサイコースへ。どんどんと下ると木の
段もあり、山腹にある「神奈川花の名所百選」に選定された、あじさい公園
に出た。

 たくさんアジサイがあるが、まだ花は早めで、開花しているのは少ない。
虫にやられたのか、葉に穴の空いた木が多いのが残念だ。

 住宅地に下って少し回り込み、光蔵寺に入る。本堂の屋根には、技巧
を凝らした鬼瓦が乗っている。鐘楼は大きく、境内はよく手入れされた芝
生がきれい。そのかたわらにつつじが色鮮やかに咲く。

 家並みの間の狭い路地を抜け、真名瀬バス停のところで県道に出た。
そばには漁港がある。

 歩道のない狭い県道を、車に注意しながら北に進む。民家の軒板に
囲われた郵便ポストがあった。横の絵もユニークなもの。


 少しだけ突き出た岬にある森戸神社に参拝する。参道は黒松が多く、
境内社が幾つか並んでいる。


 岩の多い海岸を背にして、肖像入りの石原裕次郎の詩碑や、「花はい
ろ 人はこころ」と刻まれた堀口大学の石碑などがあった。


 今日のゴールは森戸神社バス停。15時半に着き、間もなく来たバスに
乗り、京浜急行新逗子駅やJR逗子駅から各々の帰路についた。

(参加 9人、天気 晴後曇、距離 6㎞、標高差累積 約470m、地図
 (1/2.5万) 鎌倉、歩行地 葉山町) 
コメント
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