愉しむ漢詩

漢詩をあるテーマ、例えば、”お酒”で切って読んでいく。又は作るのに挑戦する。”愉しむ漢詩”を目指します。

閑話休題 4 漢詩を読む 杜牧 (1)

2015-04-21 14:18:08 | 健康
今回は、時節は違いますが、杜牧の有名な詩の一つ「山行」を読みます。

  山行        山(さん)行(こう)
遠上寒山石径斜   遠(とお)く寒山(かんざん)に上(のぼ)れば 石径(せっけい)斜(なな)めなり
白雲生処有人家   白雲(はくうん)生(しょう)ずる処(ところ) 人家(じんか)有(あ)り
停車坐愛楓林晩   車(くるま)を停(とど)めて坐(そぞ)ろに愛す 楓(ふう)林(りん)の晩(くれ)
霜葉紅於二月花   霜(そう)葉(よう)は二月の花よりも紅(くれない)なり

 現代訳
  遠くもの寂しい山に登っていくと、石の小道が斜めに続く。
  その上の、はるかに白雲が湧き上がるところに人家が見える。
  車を止めて、夕暮れの楓の林をしみじみと眺めた。
  霜にうたれて紅葉した楓の葉は、
    春の盛り咲く花よりもいっそう艶やかに赤く色づいている。

      石川忠久 監修 NHK『新漢詩紀行 ガイド』(2010)より引用

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