愉しむ漢詩

漢詩をあるテーマ、例えば、”お酒”で切って読んでいく。又は作るのに挑戦する。”愉しむ漢詩”を目指します。

からだの初期化を試みよう 14 アローン操体法 第二部 弾性ストレッチング(3)

2015-10-01 15:48:00 | 体操法
IIC 肩と首回り

IIC-1 肩の前・後方回転
前方回転:
通常に立った姿勢で、反動をつけて両腕を回わすことで、肩の回転を行います。
まず両腕を体の後方に引いて構え(写真IIC-1)、身体の前方で両手を力強くパチッと拍手するようにして(写真IIC-2)勢いをつけて、両腕はそのまま頭上から体後方へと回転させます。この動作を8回(8点呼)行います。

写真IIC-1,写真IIC-2

後方回転:
立位姿勢で、両腕を頭上に挙げて構え(写真IIC-3)、両腕をおろしながらお腹の前で力強くパチッと拍手するようにして(写真IIC-4)、その勢いで両腕を体の後方、頭上へと回転させます。この動作を8回(8点呼)行います。

写真IIC-3 写真IIC-4

IIC-2 胸を開く
両腕を肩の高さにあげて構えます(写真IIC-5)。両腕は肩の高さに保ったまま、反動をつけて両肘を曲げ、両脇・後方にもっていき、胸を充分に開くようにします(写真IIC-6)。
直ちに両腕を体の前方に戻し(写真IIC-7)、続いて反動をつけて両腕を開き両脇に持っていきます(写真IIC-8)。写真IIC-7およびIIC-8の動作をそれぞれ1および2点呼として、これら動作を8点呼行います。

写真IIC-5 写真IIC-6
写真IIC-7 写真IIC-8

これらの腕を上げた状態での動作による肩周りの緊張をほぐすように、両腕をゆっくりと軽く前方、頭上、後方、下方、前方へと回し、それから反対に下方から後方、上方、前方へと回します。続いて両腕は次の動作の準備として、膝の下側で脛骨を手で掴むようにして上体を保持し、事項の写真IIC-9の構えを採ります。

IIC-3 首後方の筋肉屈伸運動
前項から続いて、頭部を下げて構えた姿勢(写真IIC-9)から頭部を上げるようにします(写真IIC-10)。この上下動作を4回(4点呼)行います。

写真IIC-9 写真IIC-10

同じ姿勢で、顔を左に向けた状態で、同様に頭部の上下運動を4回(4点呼)、続いて顔を右に向けた状態で頭部の上下運動を4回(4点呼)行います。

IIC-4 首の回転運動
立位姿勢で両手を腰にして、やや勢いをつけて頭部を左周りに4回(4点呼)、続いて右回りに4回(4点呼)回転させます。

注)第一部「静的ストレッチング」の項(5月27日投稿;初期化を試みよう 8、B-6頭部の回転)では、ゆっくりと首を回転させましたが、本稿では力強くやや勢いをつけて頭部を回転させるようにします。

[解説]
両腕の回転、胸を開く動作の運動はよく見られる動作であり、特に解説は要らないでしょう。ただ、両腕の回転では、両腕を回すだけではなく、身体の前で、両手で拍手して勢いをつける点が少し異なります。力強く拍手することにより、腕を振る動作に勢いがつけられ、より強い運動が行われることに注意をして頂きたい。この第II部の運動では、より強い衝撃を伴った運動を目指しているためです。

通常、立位または座位の姿勢では、頭部の重心は、脊柱の頂点で頭部を支えている支点より前方にあり、首後方の筋肉は常に緊張を強いられている状態にあります。この点については、すでに静的ストレッチングの項で説明した通りです(5月8日投稿;初期化を試みよう4、[B] 首周りのストレッシング)。この状態は、首後方の筋肉群が等尺性収縮の状態にあり、肩こりを起こす要因の一つであると考えられます。

ここで頭部を支える首後方の筋肉を左右同時に、また左・右それぞれ個々に屈伸運動を行い、続いて頭部を回転させる運動を行うことにより、等尺性収縮により緊張状態にあった首後方の筋肉群の偏った緊張状態をほぐすことを期待しているのです。さらに、首後方の筋肉群を鍛えることは、例えば、躓いて前方に転んだ際のとっさの顔面並びに頭部の保護に役立つであろうことを期待しているのです。

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