OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary Business People

「経営者」という職業

2005-05-07 20:56:16 | ブログ
 中高年者の再就職の際の笑えない話に、
   〔面接官〕 あなたは何ができますか?
   〔A 氏〕 私は「部長」ならできます。
   〔面接官〕 ・・・?
というものがありますね。

 最近、ルイス・ガースナー氏の「巨像も踊る」やジャック・ウェルチ氏の「わが経営」を読んでいまさらながら思うことは、「経営者」をいう職業は確かにありうるということです。業種・業界が違っていても普遍化された「経営哲学」「経営手法」は存在しまた適応できるということです。もちろんこれは100%「人」に依存します。誰にでもできることではなく、またいつも成功するとは限りません。

 ところで、そのミニチュアとして「部長」という職業もありえるのではと思います。すなわちTop Managementとしての経験・能力・素養はないとしても、Middle Management としての高度なスキルを有する場合、それは業種・業界が異なった会社においても十分発揮できるという考えです。
 ある企業のひとつの事業部門の建て直しを依頼された経営コンサルタントと同じです。当該事業の現状をあらゆる観点から把握し、あるべき姿(会社のビジョン・事業目標等)とのギャップを埋めるための計画を策定する。そして、それを実現可能な具体的アクションプランにまでブレイクダウンし、実行及びその進捗管理をするわけです。

 もちろん経営者はonly oneであり部長はone of themですから質的にも量的にも同列には考えられませんが、professionalなMiddle Managementの活用・流動が一般化されることは、企業の活性化の有益な一方策になりえるのです。

 冒頭の最就職面接シーンですが、これが笑い話になること自体、ある意味情けないことです。
 普遍的なManagement能力のない部長は使えませんが、Proの部長は使えます。「部長ができます。任せてください。」と堂々と言えばいいのです。


コメント
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