他の人にレポートする場合のデータの扱いについてです。
データにはいろいろなタイプがあります。たとえば企業等での経営管理に用いられる報告の場合は、通常「速報値」と「確報値」があります。
そのうち、管理会計は経営の舵取りにタイムリーに資するためのものなので、ゆっくりと「結果、こうでした」と報告されても後の祭りということがあります。
したがって、管理会計の場合は「速報」が重要です。「速い」ことに最大の意味があるのです。問題点の兆しが分かればいいので、その精度についてはある程度許されます。
最近では、速さとともに正確さも求める動きも出てきました。Real-Time Managementを志向する企業もあり、リアルタイムの販売状況や数時間前の各種経営数値をレポートしている例もあります。(どの程度それがその迅速さと同等のレベルのアクションに結びついているかは?ですが・・・)
他方、財務会計・税務会計は「確報」です。数値の正確性に意味があります。しかしながら、最近は財務会計(決算)についても迅速性が求められるようになりました。米国証券取引委員会(SEC)の方針や投資家への情報提供(IR:Investor Relations)の充実の観点から決算の早期化が求められているのです。
いずれにしても、データ(情報)はその用途によって求められる性格が異なります。そこのところをキチンと意識して送り手は発信しなくてはなりません。
また、受け手も、そこのところをキチンと理解して活用しなくてはなりません。