(兵法家伝書(柳生 宗矩)p27より引用) 学は道にいたる門なり。此門をとをりて道にいたる也。しかれば学は門也、家にあらず。門を見て家也とおもふ事なかれ。家は門をとをり過ぎて、おくにある物也。学は門なれば、文書をよみて是が道也とおもふ事なかれ。文書は道にいたる門也。
書物を読み学問を成すことはあくまでも手段であり、目的は道に至ることです。書物を読むことはあくまでも「手段」に過ぎないとの教えです。
さらに、この「習い」を積むことにより何事も意識せずして自然と理法に適合するようになると言います。
(兵法家伝書(柳生 宗矩)p30より引用) ならひ得たれば、又習はなく成る也。
是が諸道の極意向上也。ならひをわすれ、心をすてきつて、一向に我もしらずしてかなふ所が、道の至極也。此一段は、習より入りてならひなきにいたる者也。
流石の境地です。