(「価値組」未来企業へのシナリオ(監修:島田 精一)p264より引用) 変化に合わせ、顧客目線と現場目線で、限界が見えた仕組みを変えていくことが重要 (トヨタ自動車:松原彰雄氏)
ここでもやはりトヨタさんは、ものすごく重要なことを当たり前のこととしてさらっとおっしゃいます。
数年前に「踊る捜査線」という映画で、織田裕二扮する青島刑事が「事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているんだ」という結構流行ったセリフがありました。
「顧客」や「現場」は、すべての礎となる「事実の世界」です。
したがって、まずここに軸足や視座を置かなくてはならないのはそのとおりです。
ただ、注意しなくてはならないのは、「顧客」や「現場」が「大事」だということと、「顧客」や「現場」が「正しい」ということは別物だということです。
「顧客ニーズ」や「現場感覚」を大事にしながら、俯瞰的・多面的に考え判断しなくてはなりません。「変える」ということは、「現状否定」すなわち、ある意味では「現場否定」なのです。