錚錚たるメンバの中からもうひとり、組織で成果を挙げるための「行動科学マネジメント」を提唱している石田淳氏のコメントをご紹介します。
石田氏の著作としては、以前「すごい実行力」という本を読んだことがあります。
石田氏は、「2:8の法則」の「8」の方に注目し、8割の人を活性化することによるチーム力の向上を勧めています。
その具体的な方法が、「明確な行動目標の呈示」に代表される「行動科学マネジメント」という手法です。
(p79より引用) 行動科学マネジメントが目指しているのは、全ての社員が理解できるようにピンポイントで仕事のやり方を言語化して伝え、それを自発的に再現できる環境を作ること。つまり、情報を最適化することで、社員が喜んで仕事をするための環境を作るということなのです。
「8割」に注目すると、評価方法も異なってきます。
最大多数のやる気を向上させるためには、最終目標を達成した少数を褒めるのではなく、プロセスとしての行動目標を達成した多数を褒める方が望ましいとの主張です。
(p83より引用) 重要なのは、楽しく仕事をしてもらうこと。一番いけないのは、月間・年間のMVPを表彰するようなことです。・・・特定な人を評価するより、ある行動をした人全員を評価するほうが生産性は上がるというデータもあります。「自分も頑張ればできる」という情報の与え方を心がけるということです。
「2:8の法則」については、どうも「選択と集中」といった呪文に囚われて「2」の方につい目がいってしまいます。
が、「8」への注目は、そういう思い込み的マネジメントへの反省という意味でも大事な「バランス感覚」だと思います。
「バランス感覚」といえば、最後に御立尚資氏の「ワーク・ライフ・バランス」についてのコメントをご紹介しておきます。
(p26より引用) ワーク・ライフ・バランスという言葉がありますけど、そもそもワークはライフの一部ですしね。ワークは嫌なもの、苦行、仕方なく売り渡している時間で、ライフはそれ以外の楽しむ時間だと考えてしまったら、仕事なんてやっていられないし、プロフェッショナルは苦行が一番うまい人ということになってしまいます。
これも「A or B」という二者択一的な発想ではなく、より俯瞰的な立ち位置からの気づきのコメントです。
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