「不治の病」というのはよくあるシチュエーションですが、 こういった設定は初めてでしょう。
この作品の成功の要因は、 このプロットとキャスティングがほとんどを占めています。
中でも出色なのが、主演のエミリア・クラーク。 主人公の個性的な役柄を見事に演じていましたね。また、共演のサム・ クラフリンも抑制の効いた演技で良かったと思いますし、脇を固めたジャネット・マクティア、チャールズ・ダンス、 スティーブン・ピーコックも正解でした。
物語の方はといえば、モチーフほど重々しくはなく、「 最高の人生の見つけ方」的な展開もあって軽やかさを感じます。
とはいえ、やはり「人生観」や「価値観」 という観点からは厳しいテーマに取り組みましたね。その点では、とてもチャレンジングな作品だと思います。