日垣隆氏の本は、いままでも「知的ストレッチ入門」「個人的な愛国心」「秘密とウソと報道」「情報の「目利き」になる!」等、何冊か読んでいます。
本書は、「週刊現代」の連載「なんだなんだこの空気は-メディア考現学」をもとにまとめられたものとのことです。
既刊の著作でも開陳されている「日垣流」の考え方や行動スタイルが随所に顔を出します。
たとえば、「新旧メディアの共存としての、大読書会」の章では。
(p149より引用) 私の持論の一つに、「極端さこそノウハウの母」という確信がある。極端なことをやりきることによって、多くの人が普遍的に摂取しうるノウハウやアイデアが浮き彫りになる。
こういう方法は、私はまだとったことはありませんが、言わんとすることは分かるような気がします。極端に振ったときに突起のように引っかかってくる事柄が新たな気づきになり、そこにブレイクスルーするためのヒントが埋蔵されているという感じでしょうか。
さて、本書、タイトルに「ダダ漏れ」とあるように、ごく最近のネット事情についても日垣氏の実体験を交えて語られています。
最近はTwitterにも登場している日垣氏ですが、新し物系の情報端末やネットワークサービスには結構関心があって、いち早く触り使っているようです。
情報発信がマスメディアに独占されていた時代は終わりを迎え、誰でも「0次情報」を発信できる環境があっという間に現出しました。もちろん、その幾多の情報の中には「歪んだ1次情報」も混じっています。が、それらをすべて排除することはできません。そういう類の情報も混じっているという事実を意識して付き合っていけばいいのです。
(p243より引用) 物欲から、ライブへ。
憧れから、体験と、参加へ。
この動きは、もう止まらない。
広告費が抜いた抜かれた、という問題より、参加と、「新しい視聴の仕方」に注目するほうが、肝心なことだと私は確信している。
私もTwitterに登録して半年以上になります。未だにTwitterの素晴らしさ?を腹の底から納得しているわけではありません。ただ、私も結構ミーハーなので、伊藤洋一さん・内田和成さん・三谷宏治さんらからRT(リツィート)されるとちょっと嬉しくなりますね。
もちろん、日垣氏も(Twitterで)フォローしています。そこでの「つぶやき(発言)」ややりとりを眺めていると、Twitterは日垣氏にはピッタリのメディアツールであるように思いますね。短文で断言する歯切れのよさとか短時間でのコメントの応酬とか・・・。
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