たい焼きを探しに、千葉県銚子市に来ました。千葉県の最東端に位置する銚子市。岬にある犬吠埼灯台から見る太平洋は、青い海と空とゆるやかに湾曲した水平線。そしてその岬に沿って走る6キロちょっとの単線も、銚子の名物の一つです。キャベツ畑の中を知る電車は、住民の交通手段でもあり、観光の一つでもあります。
銚子で有名な物に「ぬれ煎餅」が有りますが、このぬれ煎餅を製造販売しているのが銚子電鉄なのです。何故鉄道会社がぬれ煎餅?と思いますが、実はこのぬれ煎餅の売り上げが、銚子電鉄の経営を支えているのが現状のようです。
人ってしょっぱい物も欲しければ甘い物も欲しくなります。銚子電鉄にはしょっぱいぬれ煎餅だけではなく、甘い物だってちゃんとあります。ぬれ煎餅はいろんな所で買う事が出来ますが、この甘い物はここに行かないと食べられないです。それが銚子電鉄の観音駅で売られているたい焼きです。昔からここのたい焼きの存在は知っていましたが、同じ千葉県の西の端の浦安から銚子まで、電車もしくは車でも2時間以上はかかります。なので今回やっと食べる事が出来ました。
3月の寒い日、たい焼きを食べるには最高の日です。銚子電鉄の中で、この観音駅の駅舎はかわいらしい造りをしてます。普通に電車に乗るように駅舎に入ると、改札まで行く間にお目当てのたい焼き屋さんがありました。見た感じ、駅舎のスペースの大半をたい焼き屋さんが占めているように思えましたが、実際はどうなんでしょう?ガラス扉の先でたい焼きを焼いてます。小倉とカスタードクリームは定番のようで、その他に季節限定の物もありました。
僕はいつもの小倉を注文。渡されたたい焼きは厚みのある昔ながらの風格。これで90円は安いですね!焼きたてはとても熱く、生地はふんわりやわらかい。中の小倉のあんこは甘いけれど、このふわっとした生地に合いますね。まあ~よくあるたい焼きですが、このボリュームは食べ応えあり。もし僕が銚子に住んでいたら、甘い物が食べたくなった時はここに買い行きますね。
そうそう観音駅のたい焼きの特徴がもう一つあり、たい焼き自体ではなくその買い方です。僕は駅の外から買いに行ったので体験してませんが、銚子電鉄ならではの買い方があります。それは電車に乗りながらたい焼きを購入できる事です。現在電車の中に、地元産キャベツを使った「お好み焼きたい焼き・金目焼き」のポスターがあるらしく、事前に電車の中にいる車掌さんにたい焼き購入を告げると、観音駅に着くとお客さんから預かった代金を持ち、改札の所で注文したたい焼きを受け取り持って来てくれるそうです。購入者は席に座ったままなので、ある意味ドライブスルー気分ですね?勿論銚子電鉄さんのサービスの一つと思いますが、もしたい焼きを食べる為に下車すると、次に来る電車は一時間後ですから・・・ハハハ!是非皆さん体験してみて下さい。
※ 現在こちらのたい焼き屋さんですが、設備の老朽化などの理由で、閉店してしまいました。
40年以上の歴史と、鉄道駅に隣接した珍しいお店という事で、掲載し続けます。
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