東北地方の真中にドンと連なる奥羽山脈を、交通量の少ない秋田道を使い日本海側に抜けました。やはり太平洋側と日本海側の気候の違いの為か、山の木々に形が違うように見えます。
緑多き山のトンネルを何度もくぐり、秋田道の湯沢ICで降りました。左折してひたすら湯沢市を走り、一つトンネルを抜けると、静かな町 稲庭町に着きました。稲庭町はあの稲庭うどんの産地で、おいしい稲庭うどんを求めてこの地にに来ました。僕の抱いていたイメージは、町中に「稲庭うどん」の看板がたくさん有ると思っていました。しかし町中の車を走って見ても、インパクトの有る看板が見当たりません?東北の方の人間性なのか、自己アピールを控えめにしているのでしょうか?それでも狭い道を奥に進んで行きました。すると小さなうどん屋さんがチラホラ・・・おッ来た来たと思いながら車を走らせると、いかにも老舗と思われる店を発見!そして駐車場もいっぱいです。そうですこの稲庭うどんのお店は、ガイドブックに載っている有名店の 佐藤養助 本店 でした。
何とか車を停め、順番待ちをしている列に並びました。多少待たされても、やはり地元で稲庭うどんを食べて見たいです。数十分後、やっと店に入る事ができました。そしてメニューの中から選ぶわけですが、本来の稲庭うどんの味を楽しむならせいろを注文するのがベストですが、僕は夏限定の梅おろし冷やかけを注文しました。品物が来る間 店内を眺めていると、芸能人のサイン色紙が沢山かけてありました。「こんな秋田の山奥の小さな町まで来るのは大変だろうな・・」と思いますが、静かな山間の町に風情のある造りの店構えを見るだけでも、1000円前後のうどんが贅沢な食べ物に思えてきます。
そして僕の前に梅おろし冷やかけが置かれました。澄んだうどん汁に綺麗に整った稲庭うどんが沈んでいます。紫蘇の葉の上に練り梅、そして丸く形作られた大根おろし、香り付けと思われるミョウガの刻みが乗っていました。箸で白い球体の大根おろしを壊すと、澄んだうどん汁にフワ~と広がりました。そして稲庭うどんを汁の中からすくい上げ、つやつやした白いうどんを口の中にすすり込みました。うどんの味を表現する時に「腰がある・・・」などと言いますが、この稲庭うどんは麺が細い為か、そういう表現は難しいような・・?でも艶のある麺は凄く喉越しが良く、ちょっと高級なうどんを頂いていように思えます。
この夏限定の稲庭うどんですが、冷たいうどん汁に溶けた大根おろしと練り梅が加わり、体温が上がった夏場の身体の中に、染み入るスッパ冷たさが凄く心地良いです。
写真の右下に付け合せのお新香がありますが、その中の黄色い物が秋田名産のたくあんを燻したいぶりがっこです。これも関東地方ではなかなか食べる事ができません。
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