韓国、全面輸入禁止 (福島など8県の水産物)
(1) 韓国のしたこと
韓国政府は6日、福島を含む8県の水産物の輸入を9日から全面禁止すると発表した。
全面禁止の禁止の理由は、東京電力福島第一原発の汚染水漏れ問題を受けた措置だという。
(朝日新聞9/6夕刊および9/7朝刊)
それにしても、 なぜこの時期に「全面輸入禁止」の措置を、世界に向けて発信したのか。
韓国では、福島第一原発の汚染水漏れの問題が連日報道されており、
海への汚染水流出に対する不安が強まり、日本政府から提供された資料だけでは、
今後の事態を正確に予測することが難しい、と全面輸入禁止の理由を記事は伝えている。
まさに、抜き打ち的、かつ一方的で身勝手な措置である。
通常、商取引(輸出入を含む)は、信頼関係の上に成立し、
問題が発生すれば、取引当事者同士で解決に向けての審議を重ね、
相互利益を保持するよう努力をすることが商取引におけるルールである。
韓国の今回の措置は、こうしたルールを一切無視して、自国の主張のみを優先させる。
ここに存在するのは、
韓国の「相手の立場を無視した身勝手な行為」と「我が国に対する政治的遺恨」ではないか。
これは、日本に対する「不信感」の表れでもある。
この8県の水産物全面輸入禁止の背景には、国内の厳しい世論があるようだ。
先にも述べたように、韓国メディアは汚染水漏れを大々的に報道。
ネットの書き込みも世論を先導するような「流言蜚語(ひご) 」が飛び交っている。
「奇形の魚が見つかった」「日本産の魚が国内(韓国)産、ロシア産などと偽装されて流通している」
などがそれである。市民団体の「日本の水産物の全面禁輸」を求める声も多い。
我が国の外交筋は、
「放置すれば批判は政府に向かう。厳しい措置をとることで、国民をまず安心させる必要があると考えたのでは」
と指摘する。(朝日新聞)
こんなことで国民の政府への不満をかわそうとするところに、政治の未成熟を感じてならない。
それにしても、なぜ「なぜ今」このタイミングで、「全面輸入禁止」を発表したのか。
ここに、「政治的意図」の卑しい打算が見えてくる。
(昨日の風 今日の風№8) (つづく)