この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

愛が微笑む時。

2009-07-03 23:55:14 | 旧作映画
 ブログ仲間のshit_headさんに薦められた『愛が微笑む時』を鑑賞しました。
 ヤフオクでDVDを落札までして。
 本来であればいくら強力に薦められたからといって一々DVDを購入するほどこちとら裕福ではないですが、この『愛が微笑む時』、近隣のレンタルショップをせいぜい駆けずり回って探してもどっこにも置いてないんですよねぇ。
 ネットでのレビュー記事を読む限り自分の好きそうな作品であるし、是非とも見たいなぁと思っていたところ切手での購入可のヤフオクの取り引きがあったので、ついつい「未鑑賞の映画のDVDは買わない」という自分の信条に反して買ってしまいました。
 これで面白くなかったらshit_headさんのところに怒鳴り込むところですけど、幸いにして大枚をはたいて(というほどでもないけど)買った価値はあったな、と思えるぐらいには面白くはありました。

 誰もが楽しめるハートウォーミングなコメディです。
 現世に未練を残して亡くなった四人(四体?)の幽霊が一人の青年の身体に乗り移ってそれぞれの最後の望みを叶えていく、というお話。
 乗り移られる青年役の主人公トーマスをロバート・ダウニー・Jrが演じているのですが、これがまた若い!!
 当たり前ですが、『アイアンマン』の彼とは比べ物にならないぐらい若かったです(まぁ十五年前の作品だからねー)。

 よく出来た作品ではあるのですが、若干作為的な匂いがしないでもなかったかな。
 例えば、幽霊たちの手伝いをしたトーマスは恋人のアンとの約束をすっぽかしてしまうのですが、そのとき彼は「仕事で遅れてしまった」って言い訳をするんですよね。
 これはちょっと変かなと思いました。
 なぜかというとこのときの彼であれば、「事故で入院して遅くなった」と言い訳する方が自然なんですよ。
 交通事故を起こして入院したのは事実なのだし、事故った車で駆けつけているんですから、そう言い訳してもアンは疑いようがない。
 もちろんそれは後々のことまで考えてあえてアンの心象を悪くしているわけなんですけれど、作為的であることには違いないんですよね。
 真の傑作であればこういった作為的な匂いなんてしないものなのです。

 とはいってもこのような重箱の隅的な不自然さが気になるのはその作品が非常に高いクオリティであるからで、どうしようもない駄作であればどれほど展開に矛盾があろうと気にならない(気にしても仕方ない)ことはいうまでもありません。

 つまり本作は超絶的な傑作!!ではありませんが、とても上質な作品であるといえます。
 まだ見たことのないという方がレンタルショップでこの作品のDVDを見つけることが出来たら、是非借りてみたらいいでしょう。
コメント (7)
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