ニコラス・ケイジ主演、アレックス・プロヤス監督、『ノウイング』7/11、ユナイテッドシネマキャナルシティ13にて鑑賞。2009年27本目。
この映画の予告編を初めて観たとき、うわっ、まるでシャマラン映画みたいだ、と思いました。
シャマラン映画そのものを否定する気はないのですが、プロヤスのシャマラン化は困るのです。
彼のSFスリラー『ダークシティ』は好きな映画を十本挙げろと言われたら、八番目ぐらいに来る映画です(かなり好きってこと)。
プロヤスらしさ、シャマランらしさを具体的に説明しろといわれても難しいのですが、端的に言えば「最初に謎が提示され、その謎を解き明かすために主人公が奔走し、最終的にそれが解き明かされる」のがプロヤス、「最初に謎が提示され、主人公は奔走するが、必ずしも最終的にそれが解き明かされるわけではない」のがシャマランといったところでしょうか(異論はあるかもしれませんが自分はそう捉えています)。
人類が消滅というようなお話できちんとオチがつくとは思わなかったので、プロヤスがシャマラン化してしまったのか、そう思ってしまったのです。
しかし、その心配は杞憂でした。
彼の新作『ノウイング』は愚直なまでにプロヤスらしい作品でした。
先ほど『ダークシティ』をSFスリラーだと紹介しました。
しかし同時に究極の愛の物語でもあります。
世界のすべてを統べる力を手に入れたとしたら、あなたは愛する人のために何をするか?というのがテーマなんです。
『ダークシティ』の主人公ジョンが妻エマのために何をしたかは、実際見て確かめてもらうとして。
『ノウイング』も同じく愛がテーマの映画です。
この場合の愛は家族愛ですけどね。
地球が滅亡するという極限状態において、人は愛する我が子の為に何が出来るのか?
究極的な問いかけですよね。
簡単に答えの出る問いではありませんが、『ノウイング』の主人公ジョンの選択もかなり涙を誘うものです。
これまでにも宇宙人や超自然現象など、巨大な力によって人類が滅亡の危機に瀕するというプロットの映画は限りなくありました。
例えばスティーブン・スピルバーグの『宇宙戦争』や、ローランド・エメリッヒの『デイ・アフター・トゥモロー』、M・ナイト・シャマランの『ハプニング』などがそれに当たります。
しかし、いわせればそれらの映画は非常にぬるいんです。
なぜかというと最終的に(何となく)人類が助かっちゃうから。
その点『ノウイング』には一切のぬるさがありません。
飛行機の墜落と地下鉄の衝突という二度に渡る惨劇シーンの演出の容赦のなさも含め、これだけぬるくない映画というのはついぞ観たことがなかったですね。
そういった意味ではプロヤスは『ノウイング』においてシャマランどころかスピルバーグすら超えたとさえいえるのかもしれません。
お気に入り度は★★★★☆、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)。
この映画の予告編を初めて観たとき、うわっ、まるでシャマラン映画みたいだ、と思いました。
シャマラン映画そのものを否定する気はないのですが、プロヤスのシャマラン化は困るのです。
彼のSFスリラー『ダークシティ』は好きな映画を十本挙げろと言われたら、八番目ぐらいに来る映画です(かなり好きってこと)。
プロヤスらしさ、シャマランらしさを具体的に説明しろといわれても難しいのですが、端的に言えば「最初に謎が提示され、その謎を解き明かすために主人公が奔走し、最終的にそれが解き明かされる」のがプロヤス、「最初に謎が提示され、主人公は奔走するが、必ずしも最終的にそれが解き明かされるわけではない」のがシャマランといったところでしょうか(異論はあるかもしれませんが自分はそう捉えています)。
人類が消滅というようなお話できちんとオチがつくとは思わなかったので、プロヤスがシャマラン化してしまったのか、そう思ってしまったのです。
しかし、その心配は杞憂でした。
彼の新作『ノウイング』は愚直なまでにプロヤスらしい作品でした。
先ほど『ダークシティ』をSFスリラーだと紹介しました。
しかし同時に究極の愛の物語でもあります。
世界のすべてを統べる力を手に入れたとしたら、あなたは愛する人のために何をするか?というのがテーマなんです。
『ダークシティ』の主人公ジョンが妻エマのために何をしたかは、実際見て確かめてもらうとして。
『ノウイング』も同じく愛がテーマの映画です。
この場合の愛は家族愛ですけどね。
地球が滅亡するという極限状態において、人は愛する我が子の為に何が出来るのか?
究極的な問いかけですよね。
簡単に答えの出る問いではありませんが、『ノウイング』の主人公ジョンの選択もかなり涙を誘うものです。
これまでにも宇宙人や超自然現象など、巨大な力によって人類が滅亡の危機に瀕するというプロットの映画は限りなくありました。
例えばスティーブン・スピルバーグの『宇宙戦争』や、ローランド・エメリッヒの『デイ・アフター・トゥモロー』、M・ナイト・シャマランの『ハプニング』などがそれに当たります。
しかし、いわせればそれらの映画は非常にぬるいんです。
なぜかというと最終的に(何となく)人類が助かっちゃうから。
その点『ノウイング』には一切のぬるさがありません。
飛行機の墜落と地下鉄の衝突という二度に渡る惨劇シーンの演出の容赦のなさも含め、これだけぬるくない映画というのはついぞ観たことがなかったですね。
そういった意味ではプロヤスは『ノウイング』においてシャマランどころかスピルバーグすら超えたとさえいえるのかもしれません。
お気に入り度は★★★★☆、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)。