サム・ライミ監督、ジェームズ・フランコ主演、『オズ はじまりの戦い』、3/9、ユナイテッド・シネマトリアス久山にて鑑賞。2013年13本目。
土曜日は鑑賞料金が千円ということで『横道世之介』ともう一本映画を観ることにしました。
その一本を何にするか、未鑑賞の作品で観てもいいなと思えるのは『オズ はじまりの戦い』と『ダイハード ラストディ』ぐらいしかありませんでした。
はっきりいってどっちもどっちだったんですけど、『ダイハード』はまったく予告編を見ても鑑賞意欲を刺激されず、自分が信を置く映画レビューブログでもかなりの低評価だったんですよね。
一方『オズ』も予告編を見る限り大して面白そうには思えず、さらに「『アリス・イン・ワンダーランド』のスタッフが贈る」なんて宣伝されたら観る気も失せます。
ただ、監督がサム・ライミですから、もしかしたら予告編からは想像もつかない作品を見せてくれるのかもしれないと思って、こちらの方を観ることにしました。
が、結論から言えば予告編以上のものは何もない映画でしたね。
ティム・バートン監督の『アリス・イン・ワンダーランド』がルイス・キャロル原作の『不思議の国のアリス』を題材にしていても、まったく原作に対する愛が感じられなかったのと同様(あの作品は主役がアリスではなく、ジョニー・デップ扮するマッド・ハッターでしたからね)、本作も『オズの魔法使い』の前日譚ではあっても原作愛は感じられませんでした。
それも仕方のないことなのかもしれません。何といってもサム・ライミはインタビューで監督を任されることが決まって初めて原作を読んだと言ってますから。
才能のあるなしに関わらず、原作付き映画の映画監督は原作に対する愛が必須だと思います。ときに原作愛が暴走することがあったとしても。
それを抜きにしてもかなりお粗末な映画でした。
まず脚本がひどい。
ジェームズ・フランコ扮する主人公のオズにまったく魅力がない。女たらしで、だらしない奴なんですよ。
カンザスに(一応)相思相愛の恋人がいるにもかかわらず、オズの国に来て、たまたまその恋人に容姿が似ている女性がいて恋に落ちるんです。
オズ、お前は女を顔だけで選ぶのか?もしカンザスに戻れたとしたらそのときはどうするつもりなんだ?
伏線も一見あるようでまるでなかったです。
だいたい「オズ」という(比較的珍しい)名前を持つ男がいて、彼が迷い込んだ国の名前が偶然「オズ」だった、っていう時点で不自然だし、脚本として失格だと思います。
その合致は偶然ではなく、(何かしら理由のある)必然にしないとね。
もしかしたらこの先作られる(かもしれない)続編でそれが明かされるかもしれないけど、自分はもう観なくていいです。
脚本が不味くともファンタジー映画ですから、ヴィジュアル面で目を瞠るものがあればそれでもいいんですが、本作はその点においても不合格でした。
ヴィジュアル面が優れたファンタジー映画といえば、自分は『ロード・オブ・ザ・リング』三部作を思い出すのですが、あれを10点とすればこちらは4点ぐらいかな。息を飲むような美しいシーンはなかったです。
一つだけ感心したのは、旧『スパイダーマン』三部作と同様、ヒロインが不細工だったってことでしょうか。
3人いる魔女の中でヒロインである南の魔女グリンダを演じたミシェル・ウィリアムズが一番不細工なんですよ。
ここまで徹底しているとヒロインに不細工な女優を起用するのはいっそサム・ライミの作家性ではないかと感心せずにはいられません。
まぁ別に感心することではないのですが。
お気に入り度は★☆、お薦め度は★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
土曜日は鑑賞料金が千円ということで『横道世之介』ともう一本映画を観ることにしました。
その一本を何にするか、未鑑賞の作品で観てもいいなと思えるのは『オズ はじまりの戦い』と『ダイハード ラストディ』ぐらいしかありませんでした。
はっきりいってどっちもどっちだったんですけど、『ダイハード』はまったく予告編を見ても鑑賞意欲を刺激されず、自分が信を置く映画レビューブログでもかなりの低評価だったんですよね。
一方『オズ』も予告編を見る限り大して面白そうには思えず、さらに「『アリス・イン・ワンダーランド』のスタッフが贈る」なんて宣伝されたら観る気も失せます。
ただ、監督がサム・ライミですから、もしかしたら予告編からは想像もつかない作品を見せてくれるのかもしれないと思って、こちらの方を観ることにしました。
が、結論から言えば予告編以上のものは何もない映画でしたね。
ティム・バートン監督の『アリス・イン・ワンダーランド』がルイス・キャロル原作の『不思議の国のアリス』を題材にしていても、まったく原作に対する愛が感じられなかったのと同様(あの作品は主役がアリスではなく、ジョニー・デップ扮するマッド・ハッターでしたからね)、本作も『オズの魔法使い』の前日譚ではあっても原作愛は感じられませんでした。
それも仕方のないことなのかもしれません。何といってもサム・ライミはインタビューで監督を任されることが決まって初めて原作を読んだと言ってますから。
才能のあるなしに関わらず、原作付き映画の映画監督は原作に対する愛が必須だと思います。ときに原作愛が暴走することがあったとしても。
それを抜きにしてもかなりお粗末な映画でした。
まず脚本がひどい。
ジェームズ・フランコ扮する主人公のオズにまったく魅力がない。女たらしで、だらしない奴なんですよ。
カンザスに(一応)相思相愛の恋人がいるにもかかわらず、オズの国に来て、たまたまその恋人に容姿が似ている女性がいて恋に落ちるんです。
オズ、お前は女を顔だけで選ぶのか?もしカンザスに戻れたとしたらそのときはどうするつもりなんだ?
伏線も一見あるようでまるでなかったです。
だいたい「オズ」という(比較的珍しい)名前を持つ男がいて、彼が迷い込んだ国の名前が偶然「オズ」だった、っていう時点で不自然だし、脚本として失格だと思います。
その合致は偶然ではなく、(何かしら理由のある)必然にしないとね。
もしかしたらこの先作られる(かもしれない)続編でそれが明かされるかもしれないけど、自分はもう観なくていいです。
脚本が不味くともファンタジー映画ですから、ヴィジュアル面で目を瞠るものがあればそれでもいいんですが、本作はその点においても不合格でした。
ヴィジュアル面が優れたファンタジー映画といえば、自分は『ロード・オブ・ザ・リング』三部作を思い出すのですが、あれを10点とすればこちらは4点ぐらいかな。息を飲むような美しいシーンはなかったです。
一つだけ感心したのは、旧『スパイダーマン』三部作と同様、ヒロインが不細工だったってことでしょうか。
3人いる魔女の中でヒロインである南の魔女グリンダを演じたミシェル・ウィリアムズが一番不細工なんですよ。
ここまで徹底しているとヒロインに不細工な女優を起用するのはいっそサム・ライミの作家性ではないかと感心せずにはいられません。
まぁ別に感心することではないのですが。
お気に入り度は★☆、お薦め度は★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。