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10月の篆刻(てんこく)勉強会に行く

2022年10月16日 | 篆刻
今日は篆刻サークルの勉強会でした。
打瀬の公民館まで自転車でのんびり約30分。
先月の勉強会はコロナに感染してお休みしたので
久々の勉強会です。

先ずは9月の競刻講評を先生から受けます。
9月の課題は「秋にふさわしい語句」
以下先生の講評(緑)です。

「明月照白雲籠」(めいげつてらしはくうんこむ)
明るい月が照りわたり、白雲はそこにこめている。

一寸印に六文字を配分よく刻し、その丁寧な刻は
すばらしい。点画に曲線風味を取り入れ穏やかな
風情が心を打つ。

「六文字が四文字に見える」とみんな感心する。
さすがNさんは上手く刻すものです。

「錦秋」

刻した文字は縦画が多く、あえてそれを意図的に
表したと思えるが、やはり平板さは残る。
長短曲折の変化を一考したら如何。

雅味を出すため左右の辺縁に欠けを入れたらいい。

「秋津島」

一点一画を丁寧に刻しており修練の高さを伺わせる刻。
「嶋」字の「やまへん」を下に移動しやや離れているので
四文字に見える「嶌」字の配分もあるのでは。


「穂波」

丸印に模様を配し中央に金文の二字を刻したデザインに
凝った印象の印、楽しい作である。二字の下部に空間が
あきさみしかった。

「楽しい印だね〜。手紙に押印したら素敵」
「和菓子屋さんの印にしてもいい」

「盆秋」

「盆秋」とは小生はじめて聞く言葉なり。右下、左下に
空間をとり対角に文字を配しているかの如くは意図した
ものであろう。辺縁はおだやかで優しい印である。

「L字回線を左上の空間にしたらいい」

「晴雲秋月」

対角に動きのある点画線をもってきて四字印に変化を
表現して考えられた作。文字線と周縁に変化を出しても
良かったか。


「錦秋」

これは縦画を伸展させているが、度が過ぎたと見る
長短を工夫して印趣を高めるのも大切であろう。

「私だったら『秋』字の『火』をもっと短く
 しますね」と先生。

「小望月」

辺縁を太くして秦漢印の風情をねらったものか。
文字は金文の図案的な風趣が楽しめる。辺縁を
どこか欠けるのも良い。


「長月」

細部にこだわらない刻風は氏の個性であろう。
全体に重い感じがすることを考えると今少し
細めの線質を取り入れても良いかと思う。


「江山清趣」(こうざんせいしゅ)
 秋の山や川は美しく清らかである

印趣、刻風はベテランの氏の味がよく出て、
さすがである。考えた上での回文であろう。
「山」を複雑な文字にしてはいかがか。


「声入井桐」(秋風の音が井戸の傍らにある桐の
 木で鳴っている)

以前この語を書作したことあり、なつかしく拝見。
辺縁の封泥っぽさが文字の金文とよく似合う。
長い線がやや目立つか。


「水天一色」

「一」を朱文にした朱白同印の作なり。しかし
白文三字に比して「一」はいかにも弱い。
今少し熟考の余地ありと思う。

「一の字は口に見えてしまうね。文字に変化を
 つけると良かった」

漢字の成り立ち

10月の篆刻作品一覧表作りをして

勉強会終了です。8月の講評はまた後日です。

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