結局、その後は、駅近くの屋台の鯛焼きを食べながら、立ち話をしていた。
あっという間に時が過ぎて、彼が会社に行く時間になったので、私は帰ることにした。
「そういえば、8年前もここで別れたよね」
駅の改札口の横。最後のキスをした。
「オレ、帰ってから朝までずっと泣いてたんだよね」
「なにそれ」
自分から振ったくせに。
これだから男は自分勝手だというのだ。
「嫌いになったわけじゃなくて、もっと好きな子ができてしまった」
8年前、そう言われた。
「嫌いになった」と言われた方が楽だったのかもしれない。
そして、彼のことを嫌いになれたら、どんなに楽だっただろう。
「それじゃ、またね」
今度会うのは、彼の結婚式後。
二次会のパーティーの席だろう。
「最後にまたキスでもしとく?」
「バーカ」
ふざけて口をとがらせた彼の左頬に、グーでパンチをくれてやって、
そして、背を向けた。
もう、彼と2人きりで会うことはないだろう。
あっという間に時が過ぎて、彼が会社に行く時間になったので、私は帰ることにした。
「そういえば、8年前もここで別れたよね」
駅の改札口の横。最後のキスをした。
「オレ、帰ってから朝までずっと泣いてたんだよね」
「なにそれ」
自分から振ったくせに。
これだから男は自分勝手だというのだ。
「嫌いになったわけじゃなくて、もっと好きな子ができてしまった」
8年前、そう言われた。
「嫌いになった」と言われた方が楽だったのかもしれない。
そして、彼のことを嫌いになれたら、どんなに楽だっただろう。
「それじゃ、またね」
今度会うのは、彼の結婚式後。
二次会のパーティーの席だろう。
「最後にまたキスでもしとく?」
「バーカ」
ふざけて口をとがらせた彼の左頬に、グーでパンチをくれてやって、
そして、背を向けた。
もう、彼と2人きりで会うことはないだろう。