店の前に着いたのは3時15分前だった。
8年前と変わらず、木の扉に大きな葉が飾られている。
もしかしたら色々変わっているのかもしれないけれど、
何しろ8年前の記憶だから、イメージだけで判断してしまう。
「何も変わっていない」と。
大きな取っ手を引っ張ろうとして・・・
我に返った。
いや、夫のことや家族のことが頭をよぎったのではない。
お化粧をしていないことに気が付いたのだ!
今さら馬鹿みたいな話だけど、彼と会うのならば、
なるべく綺麗な姿でいたかった。
「か、帰ろう・・・」
背を向け、階段を降りはじめて・・・
階段を上ってくる人影に足を止めた。
「あ・・・」
彼、だった。
8年前と変わらず、木の扉に大きな葉が飾られている。
もしかしたら色々変わっているのかもしれないけれど、
何しろ8年前の記憶だから、イメージだけで判断してしまう。
「何も変わっていない」と。
大きな取っ手を引っ張ろうとして・・・
我に返った。
いや、夫のことや家族のことが頭をよぎったのではない。
お化粧をしていないことに気が付いたのだ!
今さら馬鹿みたいな話だけど、彼と会うのならば、
なるべく綺麗な姿でいたかった。
「か、帰ろう・・・」
背を向け、階段を降りはじめて・・・
階段を上ってくる人影に足を止めた。
「あ・・・」
彼、だった。