『ありがとう。がんばる』
短く返信をして、皿洗いをはじめる。
そうだ。憂鬱になっている場合ではない。
今後どうするかを考えなくては・・・。
実は一年ほど前、騒音対策のために防音カーペットを全面に引き詰めた。
元はフローリングである廊下・リビングが全て絨毯となった。
それを過信して、子供達のジャンプをやめさせなかった、というところもある。
結構な値段を出して購入した防音カーペットだが、やはり限界はあるのだろう。
そうなると、マットレスの上で暴れさせる以外に考えられない。
もう少し外で遊べたらまた違うのだろうけど、やはり長女もいるので、2人いっぺんには目が行き届かないのだ。
・・・ん?
そこまで考えて、急にひらめいた。
そうか。長女を幼稚園に編入させたらどうだろう。
金銭的な理由と、長女が弟の面倒をよく見てくれることから、
来年の年中からの入園でいいだろう、と思っていたのだが、
こうなったら幼稚園に入った方がいいのかもしれない。
長女もそのほうがのびのびと遊べるだろう。
私も長男と一対一ならば外遊びをさせてやることもできる。
ちょうどお風呂上がりの夫が飲み物を取りにきたので、話してみた。
・・・が。
「そんな金どこにあるんだよ?」
と、眉を寄せられた。
「私の定期を崩せばいいかなと思って」
長女が三年通う金額くらいは入っている。
しかし夫は納得しなかった。
「それは何かあったときの為に取ってあるやつだろ。なんでうちがそこまでしなくちゃなんないんだよ」
「・・・・・・」
それじゃあ、このままなんの対策もなく、私がピリピリしながら過ごせばいいと?
「マットレスの上ででもあばれさせりゃいいだろ」
「今日、そうしたよ。でもすぐにはみ出して・・・」
「じゃあ、そこまでやってるんだから文句言われる筋合いないだろ。だいたい防音カーペットだってひいてるんだからさ」
「・・・・・・」
今度は私が眉を寄せてみせた。
すると夫は不機嫌そのものになり、
「何か文句言ってきたら、オレが謝ってやるよ。『ごめんなさい』って頭さげてやるよ。だからいいだろ」
「・・・・・・」
そういう問題じゃないと思う。
全然納得できない。
それなのに、夫はこの話はおしまい、とばかりに、持っていたコップを置き、
私のことを後ろから抱きしめてきた。
その手が胸をまさぐってきたので、イラッときた。
どうして、この会話の後で体を求める気になれるんだろう?
今日、私が神経の張りつめすぎで、どれだけ疲れてるか、想像できないんだろうか?
その感情をなるべく抑えながらも、言い方はどうしても冷たくなった。
「洗い物してるんだけど」
すると夫は舌打ちをして私から離れ、寝室に入っていった。
そのドアが、夫の苛立ちのままバタンッッと大きな音をだして閉められる。
何時だと思ってるのよ。
それこそ近所迷惑で苦情の電話がくるわよ。
イライラした。
何もかも嫌になった。
ふと、彼からのメールを見返す。
そして、よくよく読んで、文章を丸暗記してから、削除した。
夫は時々私の携帯をチェックするので、彼からのメールを残しておくことは危険だった。
こんなことでも、自由がない。自由がない・・・。
短く返信をして、皿洗いをはじめる。
そうだ。憂鬱になっている場合ではない。
今後どうするかを考えなくては・・・。
実は一年ほど前、騒音対策のために防音カーペットを全面に引き詰めた。
元はフローリングである廊下・リビングが全て絨毯となった。
それを過信して、子供達のジャンプをやめさせなかった、というところもある。
結構な値段を出して購入した防音カーペットだが、やはり限界はあるのだろう。
そうなると、マットレスの上で暴れさせる以外に考えられない。
もう少し外で遊べたらまた違うのだろうけど、やはり長女もいるので、2人いっぺんには目が行き届かないのだ。
・・・ん?
そこまで考えて、急にひらめいた。
そうか。長女を幼稚園に編入させたらどうだろう。
金銭的な理由と、長女が弟の面倒をよく見てくれることから、
来年の年中からの入園でいいだろう、と思っていたのだが、
こうなったら幼稚園に入った方がいいのかもしれない。
長女もそのほうがのびのびと遊べるだろう。
私も長男と一対一ならば外遊びをさせてやることもできる。
ちょうどお風呂上がりの夫が飲み物を取りにきたので、話してみた。
・・・が。
「そんな金どこにあるんだよ?」
と、眉を寄せられた。
「私の定期を崩せばいいかなと思って」
長女が三年通う金額くらいは入っている。
しかし夫は納得しなかった。
「それは何かあったときの為に取ってあるやつだろ。なんでうちがそこまでしなくちゃなんないんだよ」
「・・・・・・」
それじゃあ、このままなんの対策もなく、私がピリピリしながら過ごせばいいと?
「マットレスの上ででもあばれさせりゃいいだろ」
「今日、そうしたよ。でもすぐにはみ出して・・・」
「じゃあ、そこまでやってるんだから文句言われる筋合いないだろ。だいたい防音カーペットだってひいてるんだからさ」
「・・・・・・」
今度は私が眉を寄せてみせた。
すると夫は不機嫌そのものになり、
「何か文句言ってきたら、オレが謝ってやるよ。『ごめんなさい』って頭さげてやるよ。だからいいだろ」
「・・・・・・」
そういう問題じゃないと思う。
全然納得できない。
それなのに、夫はこの話はおしまい、とばかりに、持っていたコップを置き、
私のことを後ろから抱きしめてきた。
その手が胸をまさぐってきたので、イラッときた。
どうして、この会話の後で体を求める気になれるんだろう?
今日、私が神経の張りつめすぎで、どれだけ疲れてるか、想像できないんだろうか?
その感情をなるべく抑えながらも、言い方はどうしても冷たくなった。
「洗い物してるんだけど」
すると夫は舌打ちをして私から離れ、寝室に入っていった。
そのドアが、夫の苛立ちのままバタンッッと大きな音をだして閉められる。
何時だと思ってるのよ。
それこそ近所迷惑で苦情の電話がくるわよ。
イライラした。
何もかも嫌になった。
ふと、彼からのメールを見返す。
そして、よくよく読んで、文章を丸暗記してから、削除した。
夫は時々私の携帯をチェックするので、彼からのメールを残しておくことは危険だった。
こんなことでも、自由がない。自由がない・・・。