風呂場での行為の利点は、汚れることを気にしないでいいことだ。
夫は避妊器具を嫌がって使ってくれないので、いつも最後は手で抜いてあげることにしている。
ベッドの場合、トイレットペーパーをスタンバイさせて、いく瞬間にサッと栓をする。
我ながら職人技だと自分で感心する早業だ。
でも、それでも、シーツに汚れがつくこともある。
洗ったばかりのシーツだったりすると、余計に気が滅入る。
風呂場の場合、そういうことを気にしないでいいのがいい。
とにかく、この時間から早く解放されたい。
その一心で、どんな要求にもこたえる。
夫は私を悦ばそうとしてくれるのだが、
正直言って、そんな無意味なことはやめて欲しい。
それならば、さっさといってくれたほうが、何百倍何千倍も嬉しい。
そんな虚しい時間を過ごした後、
夕飯の片づけをして、翌日の昼食と夕飯の下ごしらえをする。
明日は土曜日で休みなので、夫は昼過ぎまで寝ているだろう。
夫の朝食の準備をする手間がないだけ、少し楽だ。
すべての用意が終わったのは深夜2時過ぎだった。
夫はもうイビキをかいて寝ている。
私は7時には起きなくてはいけないのに。
あの時間さえなければ、もっと早く眠れたのに。
あの時間さえなければ、本だって読めたのに。
ドアの向こうから聞こえる夫のイビキを恨めしく思いながら、自分も子供達の寝ている部屋に行こうとしたが、
ふと思いついて、パソコンの電源をつけた。
予想通り、同級生掲示板に書き込みがしてあった。
いつも飲み会の後には、書き込みをするのが常となっているのだ。
始まりは22時半。
「今日はお疲れさま!楽しかったよ~。二次会はどうだった?」
一次会だけで帰った子からの書き込み。
その後にもいくつか書き込みがあった。
そして1時過ぎ。
「二次会のカラオケも盛り上がったよ~」
二次会に参加した子からの書き込み。
どうやら、終電ギリギリまで遊んでいたようだ。
そして解散したらしい。
以前だったら、徹夜で飲んだりカラオケしたり、ということは珍しくなかったのに、最近は、みんな徹夜をしなくなった。
それは家庭を持ったせいだったり、体力的にきつくなったせいだったり、
理由は色々だけれども、要するに「もう若くない」という一言につきるのかもしれない。
全部読み終えて、パソコンを消そうとしたのだが、
何となく気になって、再度掲示板をたちあげた。
「・・・・・・あ」
息をのんだ。
新たな書き込みがあった。
「現在、一人寂しく3次会してまーす」
彼、だった。
携帯から投稿したようだ。
たぶん、あそこだ。あの店だ。
彼のお気に入りの、カウンターで飲める店。
あそこは3時までやっている。
時計を見上げた。
今、2時20分。
タクシーを使えば、深夜だし20分くらいで着く。
深く考えもしなかった。
ただ、本能のおもむくまま。
そこにかけてあった洋服に着替えて、
財布と携帯だけ持って、
うちを出た。
夫は避妊器具を嫌がって使ってくれないので、いつも最後は手で抜いてあげることにしている。
ベッドの場合、トイレットペーパーをスタンバイさせて、いく瞬間にサッと栓をする。
我ながら職人技だと自分で感心する早業だ。
でも、それでも、シーツに汚れがつくこともある。
洗ったばかりのシーツだったりすると、余計に気が滅入る。
風呂場の場合、そういうことを気にしないでいいのがいい。
とにかく、この時間から早く解放されたい。
その一心で、どんな要求にもこたえる。
夫は私を悦ばそうとしてくれるのだが、
正直言って、そんな無意味なことはやめて欲しい。
それならば、さっさといってくれたほうが、何百倍何千倍も嬉しい。
そんな虚しい時間を過ごした後、
夕飯の片づけをして、翌日の昼食と夕飯の下ごしらえをする。
明日は土曜日で休みなので、夫は昼過ぎまで寝ているだろう。
夫の朝食の準備をする手間がないだけ、少し楽だ。
すべての用意が終わったのは深夜2時過ぎだった。
夫はもうイビキをかいて寝ている。
私は7時には起きなくてはいけないのに。
あの時間さえなければ、もっと早く眠れたのに。
あの時間さえなければ、本だって読めたのに。
ドアの向こうから聞こえる夫のイビキを恨めしく思いながら、自分も子供達の寝ている部屋に行こうとしたが、
ふと思いついて、パソコンの電源をつけた。
予想通り、同級生掲示板に書き込みがしてあった。
いつも飲み会の後には、書き込みをするのが常となっているのだ。
始まりは22時半。
「今日はお疲れさま!楽しかったよ~。二次会はどうだった?」
一次会だけで帰った子からの書き込み。
その後にもいくつか書き込みがあった。
そして1時過ぎ。
「二次会のカラオケも盛り上がったよ~」
二次会に参加した子からの書き込み。
どうやら、終電ギリギリまで遊んでいたようだ。
そして解散したらしい。
以前だったら、徹夜で飲んだりカラオケしたり、ということは珍しくなかったのに、最近は、みんな徹夜をしなくなった。
それは家庭を持ったせいだったり、体力的にきつくなったせいだったり、
理由は色々だけれども、要するに「もう若くない」という一言につきるのかもしれない。
全部読み終えて、パソコンを消そうとしたのだが、
何となく気になって、再度掲示板をたちあげた。
「・・・・・・あ」
息をのんだ。
新たな書き込みがあった。
「現在、一人寂しく3次会してまーす」
彼、だった。
携帯から投稿したようだ。
たぶん、あそこだ。あの店だ。
彼のお気に入りの、カウンターで飲める店。
あそこは3時までやっている。
時計を見上げた。
今、2時20分。
タクシーを使えば、深夜だし20分くらいで着く。
深く考えもしなかった。
ただ、本能のおもむくまま。
そこにかけてあった洋服に着替えて、
財布と携帯だけ持って、
うちを出た。