私の実家は一軒家である。
しかも、二方は私道に面していて、一方は空き地。
唯一隣家と接している一方は、そこそこ広い庭を挟んでいる。
多少うるさくしたところで、迷惑がかかることはない。
黙って家を出ていったことには、文句を言われたけれど、
実家に帰ることについては、夫も賛成してくれた。
騒音にビクビクして生活することに、
私がここまでストレスを感じているということを、
ようやく理解してくれたらしい。
私も私で、実家に帰った直後は「離婚」の二文字が頭を離れなかったけれど、
子供たちのためにも冷静になって考えるべき、と、
その思いをとりあえず横に置くことにした。
土日の夕方になると、夫は夕食を一緒に食べるために実家にやってくる。
日中は家で一人静かに昼寝をしたりテレビゲームをしたりできるので、
夫は夫で快適な生活が送れることを密かに喜んでいるようだ。
私は私で、音を気にしないでいいという開放感を満喫していた。
ついでに、夫の夜の生活の相手というストレスからも解放されて、
心身共にリラックスできていた。
でも、この清々しさは、その理由だけではないのだろう。
時折思い出す、彼との一夜の出来事。
そして、その後の彼からのメール。
「付き合って欲しい」
現実になることはないだろう約束。
そんなことはよく分かっている。
ただ、お互いが特別な存在であることを確認しあえたことが嬉しい。
ただ、それだけだ。
本当にそうなることは、お互い望んでいない。
実家に帰って、早くも1ヶ月が経とうとしていた。
長女はよく行く公園でお友達ができた。
毎日嬉しそうに出かけていく。
長男はビックリするほど落ち着いている。
ブランコだけでなく、すべり台もお砂場遊びも出来るようになった。
「ほら、あんたの考えすぎなのよ。この子に障害なんてあるわけないじゃない」
と、母に言われた。
それには苦笑するしかなかった。
母は長男の障害を認めていないのだ。
反対に父は色々と勉強をしてくれていて、
長男の障害を受け止めてくれている。
長男の障害に関する私の唯一の相談相手は父だった。
障害について色々と話せることが、
こんなにも気が晴れることだとは知らなかった。
長男が最近落ち着いているのも、私が安定しているせいかもしれない。
話すことで、解決法が見つかるかどうかなんてことは問題ではなく。
ただ、今の悩みに寄り添ってくれる人がいることが嬉しかった。
夫がそうしてくれていたら、私がここまで追いつめられることはなかったはずだ。
夫婦というのは寄り添って生きていくものだと思っていた。
最近、私たちはまったく違う方を向いて生きている、と感じてしまっている。
しかも、二方は私道に面していて、一方は空き地。
唯一隣家と接している一方は、そこそこ広い庭を挟んでいる。
多少うるさくしたところで、迷惑がかかることはない。
黙って家を出ていったことには、文句を言われたけれど、
実家に帰ることについては、夫も賛成してくれた。
騒音にビクビクして生活することに、
私がここまでストレスを感じているということを、
ようやく理解してくれたらしい。
私も私で、実家に帰った直後は「離婚」の二文字が頭を離れなかったけれど、
子供たちのためにも冷静になって考えるべき、と、
その思いをとりあえず横に置くことにした。
土日の夕方になると、夫は夕食を一緒に食べるために実家にやってくる。
日中は家で一人静かに昼寝をしたりテレビゲームをしたりできるので、
夫は夫で快適な生活が送れることを密かに喜んでいるようだ。
私は私で、音を気にしないでいいという開放感を満喫していた。
ついでに、夫の夜の生活の相手というストレスからも解放されて、
心身共にリラックスできていた。
でも、この清々しさは、その理由だけではないのだろう。
時折思い出す、彼との一夜の出来事。
そして、その後の彼からのメール。
「付き合って欲しい」
現実になることはないだろう約束。
そんなことはよく分かっている。
ただ、お互いが特別な存在であることを確認しあえたことが嬉しい。
ただ、それだけだ。
本当にそうなることは、お互い望んでいない。
実家に帰って、早くも1ヶ月が経とうとしていた。
長女はよく行く公園でお友達ができた。
毎日嬉しそうに出かけていく。
長男はビックリするほど落ち着いている。
ブランコだけでなく、すべり台もお砂場遊びも出来るようになった。
「ほら、あんたの考えすぎなのよ。この子に障害なんてあるわけないじゃない」
と、母に言われた。
それには苦笑するしかなかった。
母は長男の障害を認めていないのだ。
反対に父は色々と勉強をしてくれていて、
長男の障害を受け止めてくれている。
長男の障害に関する私の唯一の相談相手は父だった。
障害について色々と話せることが、
こんなにも気が晴れることだとは知らなかった。
長男が最近落ち着いているのも、私が安定しているせいかもしれない。
話すことで、解決法が見つかるかどうかなんてことは問題ではなく。
ただ、今の悩みに寄り添ってくれる人がいることが嬉しかった。
夫がそうしてくれていたら、私がここまで追いつめられることはなかったはずだ。
夫婦というのは寄り添って生きていくものだと思っていた。
最近、私たちはまったく違う方を向いて生きている、と感じてしまっている。