彼の結婚披露パーティーの日がやってきた。
「子供を預けられない」というのを理由にして、欠席した。
彼のことを吹っ切れてきた、と思いはするが、
やはり、実際に奥さんと一緒のところを見て、
正常でいられる自信はなかった。
だって!
きっとパーティーの最後には
「キース!キース!」とかコールして、
新郎新婦にチューさせたりするでしょ?やっぱり。
・・・・・・・・・・・・無理。
無理無理無理無理。
そんなわけで、とっても天気の良かったこの日、
家族で御殿場アウトレットまで買い物に行った。
もちろん、買い物なんてゆっくりできるわけもない。
子供を遊び場で遊ばせている間に、交代で買い物をするのだ。
それなりに安いものを買うこともでき、
子供達もたくさん遊べて、満足な時間を過ごすことができた。
帰りの車の中、子供達は疲れ果てたように眠ってしまった。
車中で音楽を聴きながらお喋りに花を咲かせていると、
子供が生まれる前の2人きりの時間を過ごしているような錯覚に陥る。
家の近くの野球場を通り過ぎた時に、ふいに夫が言った。
「オレさあ、男の子が生まれたら、野球を一緒にやりたいって思ってたんだよね」
夫は小学生のころから野球少年で、今でも会社の野球チームに入っている。
「オレも父親に野球習ってたからさ、同じように息子に教えてやるのが夢だった」
そういえば、子供がまだいない頃、そんなこと言っていたのを思い出した。
夫はミラー越しにチラリと長男の寝顔を見て、ポツリと言った。
「祐介って、野球できるようになるのかなあ」
「・・・・・・」
衝撃だった。
ああ、そうか、と思った。
夫は夫で、長男にたくさんの夢を託していたんだ。
それが障害という名に阻まれて・・・
いまだに受け入れられない夫。
期待が大きかっただけに、気持ちの切り替えは難しいのかもしれない。
「できるようになるよ、きっと」
無責任にそう答えた。
夫も夫で、そうだな、と肯いた。
ずっと「気持ちを分かってくれない」と嘆いていたけれど・・・
私も私で、障害を受け入れられない夫の気持ちに、
寄り添ってあげていないということに、今さら気がついた。
「子供を預けられない」というのを理由にして、欠席した。
彼のことを吹っ切れてきた、と思いはするが、
やはり、実際に奥さんと一緒のところを見て、
正常でいられる自信はなかった。
だって!
きっとパーティーの最後には
「キース!キース!」とかコールして、
新郎新婦にチューさせたりするでしょ?やっぱり。
・・・・・・・・・・・・無理。
無理無理無理無理。
そんなわけで、とっても天気の良かったこの日、
家族で御殿場アウトレットまで買い物に行った。
もちろん、買い物なんてゆっくりできるわけもない。
子供を遊び場で遊ばせている間に、交代で買い物をするのだ。
それなりに安いものを買うこともでき、
子供達もたくさん遊べて、満足な時間を過ごすことができた。
帰りの車の中、子供達は疲れ果てたように眠ってしまった。
車中で音楽を聴きながらお喋りに花を咲かせていると、
子供が生まれる前の2人きりの時間を過ごしているような錯覚に陥る。
家の近くの野球場を通り過ぎた時に、ふいに夫が言った。
「オレさあ、男の子が生まれたら、野球を一緒にやりたいって思ってたんだよね」
夫は小学生のころから野球少年で、今でも会社の野球チームに入っている。
「オレも父親に野球習ってたからさ、同じように息子に教えてやるのが夢だった」
そういえば、子供がまだいない頃、そんなこと言っていたのを思い出した。
夫はミラー越しにチラリと長男の寝顔を見て、ポツリと言った。
「祐介って、野球できるようになるのかなあ」
「・・・・・・」
衝撃だった。
ああ、そうか、と思った。
夫は夫で、長男にたくさんの夢を託していたんだ。
それが障害という名に阻まれて・・・
いまだに受け入れられない夫。
期待が大きかっただけに、気持ちの切り替えは難しいのかもしれない。
「できるようになるよ、きっと」
無責任にそう答えた。
夫も夫で、そうだな、と肯いた。
ずっと「気持ちを分かってくれない」と嘆いていたけれど・・・
私も私で、障害を受け入れられない夫の気持ちに、
寄り添ってあげていないということに、今さら気がついた。